MD松尾の月間ヒット予測:12月 年末商戦の主役は3DS PSVitaも発売

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

ウナギノボリ

 10年12月の年末商戦は、「モンスターハンターポータブル3rd」(PSP、カプコン)が圧倒的な人気でした。もちろん独走は予想していたのですが、想定をはるかに超えた勢いで、PSP本体もけん引しました。

 今年の年末商戦は、ソフトの売り上げは前年比でややダウン、ハードは新型機「PSVita」が発売されることもあり前年並みといったところか。やはり主役は大作の発売が相次ぐ3DSでしょうね。オールターゲットの「マリオカート7」(任天堂)を筆頭に、コアユーザー向けの「モンスターハンター3(トライ)G」(カプコン)、劇場版アニメも公開され、クリスマスプレゼント需要が見込める「イナズマイレブンGO シャイン・ダーク」(レベルファイブ)とすきのない布陣です。それぞれ得意とするユーザー層も異なるため、食い合うこともなさそう。本体を購入するエントリーユーザーもこれまでで最大化するとみています。

 ただTSUTAYAでソフト部門のトップと予想しているのは「ファイナルファンタジー(FF)13−2」(PS3、スクウェア・エニックス)です。200万本近くを売り上げた「FF13」の続編で、「FF13」をきっかけにPS3を買ったユーザーも多いのでは。本体のスペックを生かした美しいグラフィックもポイントです。他のPS3タイトルでは、人気シリーズ初のPS3版となる「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」(バンダイナムコゲームス)にも注目しています。

 話題の新型ゲーム機「PSVita」は、発売が17日と実質半月しかないこともあり、今回は3DSに届かないか。とはいえ予約は即日で締め切るほどの盛り上がりで期待しています。同時発売ソフトは「みんなのゴルフ6」(SCE)、「アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり」(同)、「リッジレーサー」(バンダイナムコゲームス)の順で予約が集まっています。他には「真・三國無双 NEXT」(コーエーテクモゲームス)、「魔界戦記ディスガイア3 Return」(日本一ソフトウェア)あたりも人気ですね。

 ◇11年12月のヒット予測

1位 ファイナルファンタジー13−2(PS3)

2位 マリオカート7(3DS)

3位 モンスターハンター3G(3DS)

4位 機動戦士ガンダム EXTREME VS.(PS3)

5位 無双OROCHI2(PS3)

6位 いただきストリートWii(Wii)

7位 スーパーマリオ3Dランド(3DS)

8位 イナズマイレブンGO シャイン(3DS)

9位 イナズマイレブンGO ダーク(3DS)

10位 The Elder Scrolls5:Skyrim(PS3)

 ◇参考資料 10年12月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

2位 二ノ国 漆黒の魔導士(DS)

3位 ドンキーコング リターンズ(Wii)

4位 ガンダム無双3(PS3)

5位 テイルズ オブ グレイセス エフ(PS3)

6位 イナズマイレブン3 ジ・オーガ(DS)

7位 The 3rd Birthday(PSP)

8位 マリオスポーツミックス(Wii)

9位 Wii Party(Wii)

10位 マリオ vs.ドンキーコング 突撃!ミニランド(DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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