人気ミュージカル「アニー」の12年公演のオーディション合格者が21日に発表され、主役のアニー役2人を含む28人の子役キャストが決定した。約9000人の中からオーディションでアニー役に選ばれたのは小学校6年生の松田亜美さん(11)と同じ学年の菊池愛さん(11)。松田さんは「見てくれる人が元気になるようなアニーを演じたい」、菊池さんは「今年は東日本大震災もあって悲しい思いをしている人たちがたくさんいる。そんな人たちに笑顔や希望を届けられるアニーを演じたい」と意気込んだ。
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「アニー」は、1933年のニューヨークを舞台に、10年前に孤児院の前に置き去りにされた11歳の女の子・アニーが、大富豪ウォーバックスの秘書グレースに気に入られ、クリスマスの2週間をウォーバックスの元で過ごす。アニーを養子にしたいと願うウォーバックスは、アニーのいつか両親と暮らしたいという夢を知り、懸賞金をかけてアニーの両親を捜す。ところがそれを知った孤児院の院長、ミス・ハニガンと弟のルースター、その恋人のリリーが悪だくみを始める……というストーリー。日本では86年に初演され、次回で27年目を迎え、これまでに岩崎ひろみさん(89年、アニー役)や蒼井優さん(99年、ポリー役)らがこの舞台をきっかけに女優デビューのきっかけをつかんできた。
オーディションでは6~15歳までの子ども約9000人の中から書類審査で548人にしぼられ、その後3日間かけて歌やダンス、演技の実技審査が行われ最終合格者28人が決定した。選ばれた松田さんは「びっくりして実感がわいていないけれど、うれしい」、菊池さんは「番号が呼ばれたときは自分の番号じゃないんじゃないかとびっくりした。とてもうれしい」と涙ながらも笑顔で話した。松田さんは3回目、菊池さんは4回目のオーディション挑戦で主役の座を勝ち取ったという。
オーディションについて松田さんは「大変だったけれど楽しくて自分のためになった」、菊池さんは「自分が成長できた」と振り返り、松田さんは「舞台でもテレビでも活躍できる女優になりたい。目標は(ミュージカル女優の)笹本玲奈さん」、菊池さんは「舞台女優になりたい。あこがれの女優は綾瀬はるかさん」とそれぞれ夢を語った。(毎日新聞デジタル)