注目映画紹介:「映画 怪物くん」 マンガのキャラを違和感なく再現 流れるテーマは正論

「映画 怪物くん」のロゴマーク
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 藤子不二雄Aさんによる人気マンガ「怪物くん」が10年に実写ドラマ化され高視聴率をマーク。ついに映画版「映画 怪物くん」(中村義洋監督)が26日に公開された。主人公の怪物くんを演じるのはドラマに続いて、もちろん人気グループ「嵐」の大野智さん。お供役の3人、ドラキュラ・八嶋智人さん、オオカミ男・「ダチョウ倶楽部」の上島竜平さん、フランケン・チェ・ホンマンさんはもちろん、ドラマでは怪物くんの人間の友だち、ウタコとヒロシの姉弟を演じていた川島海荷さんと濱田龍臣さんも別のキャラクターとの2役で登場する。

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 怪物ランドの新大王就任式の日、いつものわがままぶりを発揮し、仲よしのウタコ(川島さん)とヒロシ(濱田さん)がいる日本に向かった怪物くん(大野さん)たち一行。ところが途中で竜巻に遭い、落ちたところが「カレーの王国」。この王国は王座を巡る争いの真っ最中で、図らずも怪物くんたちは、王国の平和のために戦うことになる。

 おなじみの帽子に黄色いシャツ姿で怪物くんを熱演する大野さんはドラマ同様に違和感がなく、怪物くんたちが乗るヤギ面のドラゴン(声:「TOKIO」の山口達也さん)は、不格好で、性格はよろしくないが魅力がある。カレーの王国の権力者ヴィシャール役の上川隆也さんも、怪物くんの宿敵デモキン役の「TOKIO」の松岡昌宏さんも、強烈なコスチュームプレー(?)で他を圧倒している。だが、テーマとして底流にあるのは、わがままな言動から生まれる強さだったり、信念を持って行動し、やったことには責任を持つという案外まじめな正論だ。

 「アヒルと鴨のコインロッカー」や「チーム・バチスタの栄光」「ゴールデンスランバー」など話題作を手掛けてきた中村監督が手がけた。子供向けと敬遠していた人も、この監督の作品なら映画館に足が向くのではないか。26日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で上映中。3D版も同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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