前田敦子:映画「苦役列車」ヒロインに抜てき「やりたい仕事舞い込んできた」

映画「苦役列車」でヒロイン・桜井康子を演じる前田敦子さん
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映画「苦役列車」でヒロイン・桜井康子を演じる前田敦子さん

 アイドルグループ「AKB48」の前田敦子さんが第144回芥川賞を受賞した西村賢太さんの小説が原作の映画「苦役列車」(山下敦弘監督)に出演することが15日、発表された。前田さんは、森山未來さん演じる主人公が思いを寄せる映画オリジナルヒロインを演じる。前田さんは「私はいつも『好きな監督は誰?』って聞かれると、一番に『山下監督です!!』って答えていたぐらい、大ファンだったんです。なので、本当に念願のお仕事だったんです」と山下監督作品への思いを語り「今年はいろいろな作品をやらせていただいたので、もう演技のお仕事はないと思っていたんです。まさか、(今年)最後にこんなにやりたいものが舞い込んでくるなんて……。すぐに、やらせて、やらせてってお願いしちゃいました。本当に、幸せなお仕事です」と喜びのコメントを寄せている。

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 「苦役列車」は87年が舞台。その日暮らしを続けている19歳の北町貫多(森山さん)は、恋愛にも友情にも縁のない生活を送っていた。貫多は、港湾での日雇い労働で専門学生・日下部正二(高良健吾)と知り合い、友情が芽生えるが、将来の選択肢が豊富な日下部に猛烈な嫉妬(しっと)を抱くようになる。さらにひそかに思いを寄せる古書店員・桜井康子(前田さん)にも拒絶されてしまう。ひたすら酒と風俗におぼれ、唯一人生で興味を持ち始めた作家の作品を片手に、筆を執り始める……という物語。映画「天然コケッコー」で第32回報知映画賞の最優秀監督賞を最年少受賞し、11年公開の最新作「マイ・バック・ページ」で高評価を得た山下監督がメガホンをとる。

 山下監督は前田さんの起用理由を「AKBの中でもナゾな部分がある子というところが、何か未知なるものが生まれるのではと興味がわいて、起用させていただきました。森山君ら共演者とも女優前田敦子としての挑戦になるんじゃないかと思っています」と話している。

 映画は現在撮影中で、12年公開予定。(毎日新聞デジタル)

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