上川隆也:怪盗役にまじめに取り組む? 「盗み一つに手は抜けない」と意気込み

「ステップファザー・ステップ」制作発表に登場した上川隆也さん
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「ステップファザー・ステップ」制作発表に登場した上川隆也さん

 人気作家、宮部みゆきさんの小説が原作のドラマ「ステップファザー・ステップ」(TBS系)の制作発表が5日、横浜市内のスタジオで行われ、主演を務める俳優の上川隆也さんが報道陣に意気込みを語った。「ここ最近警察関係者(の役)をやらせていただいていたので、この私に怪盗役を配役してくれたことがうれしい。やっていて楽しいですね。180度逆の側についている」と面白がっているようで、「最近は視聴者の目が肥えているので、適当にやると即座にばれてしまう。盗むこと一つとっても手は抜けない。できる限り真剣にやりたい」と意気込みを語った。

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 怪盗役をやることについて、前向きに取り組んでいるという上川さん。「警察側をたくさんやらせていただいたので、警察の視点が何となく分かる。それを避けて通ると、かなり細い道になる」と難しさを語りつつ、「大胆不敵にやりながらも繊細さも要求されるものが間違いなくあるので、スタッフや監督たちとブレーンストーミングを加えながら演じています」とまじめ(?)に盗みの技術を研究。「警察官をたくさんやっていてよかったと思いましたね」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 「ステップファザー」は英語で継父を意味し、ひょんなことから双子の父親になった孤高の怪盗の「俺」(上川さん)は「もう泥棒はしない」という契約を結ばされる。さらにそのお節介な双子のせいで、近所で起こる事件やトラブルに巻き込まれ、双子の担任の先生(小西真奈美さん)は「俺」を疑っている様子。実の家族ではない「俺」と双子に本物の絆は芽生えるのか……という異色のホームコメディー&ミステリー。原作は91~92年に「小説現代」に掲載された短編5編に書き下ろしの2編を加えて93年に単行本を刊行。約20年間で累計100万部を売り上げているロングベストセラー。

 原作のファンでもある上川さんは「(原作は)未完なんですよね。だからまだ『俺』という役に、読むことができない余地が残されていると思う。ドラマ化するに当たって加味された要素やプラスアルファが邪魔にならないので、原作にしばられることなく役作りができる」と熱を込めた。共演の小西さんとのアドリブの掛け合いも多いといい、「合いの手とかせりふのリズムで生まれる何かはあっていいと思う。幸い監督方もアドリブを容認して、むしろ生かしてくださる方々ですので、いい気になってやっています(笑い)」と笑顔で語った。

 長寿ドラマ「水戸黄門」の後枠となるが、上川さんは「確かに(『水戸黄門』は)、40年以上の歴史を持っていた大きさを感じざるをえませんが、全く違う作品の役ですから、新しい何かを始めるという気持ちでいます」と前向きに答え、長寿番組にあやかって「未完なので、(シリーズ化の)可能性として、ないこともないかな。続きを読みたい作品でもある……」と、早くもシリーズ化へ期待を寄せていた。ドラマは9日から毎週月曜午後8時に放送。初回は午後7時~8時54分の2時間スペシャルとなる。(毎日新聞デジタル)

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