注目映画紹介:「ALWAYS 三丁目の夕日’64」 五輪が開催される64年の東京が舞台

「ALWAYS 三丁目の夕日’64」の一場面(C)2012「ALWAYS 三丁目の夕日’64」製作委員会
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「ALWAYS 三丁目の夕日’64」の一場面(C)2012「ALWAYS 三丁目の夕日’64」製作委員会

 05年には1作目が、07年には2作目が公開され、いずれもヒット。待望のシリーズ第3弾「ALWAYS 三丁目の夕日’64」(山崎貴監督)が21日、公開される。前作から約5年後の東京五輪が開催される1964年、ビルや高速道路の建設ラッシュで沸き返る東京が舞台だ。

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 則文(堤真一さん)が立ち上げた鈴木オートも店構えが立派になり、向かいの茶川家では、竜之介(吉岡秀隆さん)と結婚したヒロミ(小雪さん)が、おなかに子どもを抱え居酒屋を切り盛りしていた。高校生になった淳之介(須賀健太さん)は東大を目指して猛勉強中。そんな中、竜之介は新人作家が現れ、「冒険少年ブック」での竜之介の存在を脅かされて、心が晴れなかった……という展開。

 例によって夕日町三丁目の人々の悲喜こもごもがつづられていく。方言が抜けない鈴木オートの従業員ロクちゃん(堀北真希さん)。暴走気味で、でも愛情いっぱいの則文と、彼を支える妻トモエ(薬師丸ひろ子さん)。その息子で反抗期の一平(小清水一輝さん)。そして、スランプ気味の竜之介。そんないつもの面々に、ロクちゃんが思いを寄せる医者の菊池(森山未來さん)や鈴木オートの新米従業員ケンジ(染谷将太さん)が新メンバーとして加わる。竜之介の担当編集者・富岡(大森南朋さん)もいい味を出している。

 相変わらず勘どころを押さえた仕上がりだ。親としての覚悟、人間としての覚悟を描きながら、愛する人との別れと子どもの巣立ちについても描く。「東京タワーが飛び出している!」など、3D映画であることが宣伝にひと役買っているが、正直、ふとした場面で映像が浮かび上がる程度。しかしそこは、山崎監督が「ドラマの部分では物語に入ってもらいやすくするよう3Dを控えめにした。そうやって、3Dをエンターテインメント的に感じてもらいたいシーンとの緩急を付けるようにした」という狙い通りの効果を発揮している。21日からTOHOシネマズスカラ座(東京都千代田区)ほか全国で公開。3D、2D同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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