ロックバンド「SOPHIA」の松岡充さんが8日、95年に解散したロックバンド「ザ・ブルーハーツ」の名曲を全編に使用し、8年ぶりに再演される音楽劇「リンダ リンダ」の製作発表会見に出席し、「ブルーハーツの曲は色あせない。彼らを知らない世代にも、この作品を通してブルーハーツの良さを伝えていきたい」と意気込んだ。
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「リンダ リンダ」は、劇作家で演出家の鴻上尚史さんが「ABBA(アバ)」のヒット曲を使ったミュージカル「マンマ・ミーア!」に刺激を受けて04年に創作し、松岡さんと山本耕史さんを中心に上演された。バンドメンバーが脱退し、取り残されたリーダー・ケンとベースのマサオ、マネジャーのミキは窮地に追い込まれる。今後について連日、朝まで大騒ぎを繰り広げて、話し合うが結論は出ない。そんな中、近所からの通報を受けて警官・大場が職務質問にやってくる……という物語。
松岡さんは8年前に舞台デビューを果たした際のマサオ役で、ケンをミュージカル俳優・伊礼彼方さん、ミキを音楽劇初挑戦の女優・星野真里さん、大場を「劇団鹿殺し」に所属する俳優で脚本と演出も手がける丸尾丸一郎さんが演じる。ほかにケンの恋人カオリ役で高橋由美子さん、元過激派の男・荒川役で大高洋夫さんが出演する。
会見には松岡さんのほか、鴻上さん、伊礼さん、星野さん、丸尾さん、高橋さん、大高さんが出席。鴻上さんは「初演では、音楽、演劇、ミュージカルのそれぞれのファンが客席にいて、それがとてもすてきでした」と振り返り、今作が主宰人気劇団「第三舞台」の解散後、初の作品となることから「次に行くための最初の作品として、大切に上演していきたい」と語った。ブルーハーツの大ファンという伊礼さんは「ブルーハーツの曲と一緒に過ごせるなんて夢のよう! 夜も眠れないほどで、毎日が本当に楽しいです!」と大興奮で、丸尾さんは「僕が演劇を始めた時に鴻上さんの戯曲を読みあさった。今回はとても楽しみ」とコメントした。
また全員がブルーハーツで好きな曲を挙げ、松岡さんは「チェインギャング」、鴻上さんは「人にやさしく」といい、伊礼さんは「青空」、星野さんは「キスしてほしい」、丸尾さんは「イメージ」、高橋さんは「ラブレター」、大高さんは「夕暮れ」を挙げた。
上演は紀伊國屋サザンシアター(東京都渋谷区)で6月20日~7月22日。森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区)で7月28~7月30日、ももちパレス(福岡市早良区)で8月2、3日。(毎日新聞デジタル)