菅原文太:6年ぶりアニメ声優 細田監督の最新作「おおかみこどもの雨と雪」で

劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」で声優を務める菅原文太さん(左)と細田守監督(C)2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
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劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」で声優を務める菅原文太さん(左)と細田守監督(C)2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会

 2月に“俳優休業宣言”をしていた菅原文太さんが、「時をかける少女」(06年)や「サマーウォーズ」(09年)などで知られる細田守監督の劇場版アニメ最新作「おおかみこどもの雨と雪」(7月21日公開)で声優を務めることが、このほど明らかになった。菅原さんにとってアニメ作品の声優は劇場版アニメ「ゲド戦記」(06年)以来6年ぶり。合わせて染谷将太さん、谷村美月さん、麻生久美子さんが同作で声優を務めることも発表された。

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 「おおかみこどもの雨と雪」は、女子大生の花(声:宮崎あおいさん)が主人公。花は人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”(声:大沢たかおさん)に恋をし、2人は愛し合い、二つの新しい命を授かる。雪の日に生まれた姉「雪」、雨の日に生まれた弟「雨」と名付けられた2人は、人間と“おおかみ”の二つの顔を持つ“おおかみこども”だった。家族4人は都会の片隅でひっそりと暮らしていたが、つつましくも幸せな日々は、父である“おおかみおとこ”の死によって突然に奪われる。花は幼い2人の子供と幸せに生きるため、人の目を離れて、厳しくも豊かな自然に囲まれた田舎町に移り住むことを決断する……という物語。

 花に厳しい自然の中で農作業を手ほどきする村の長老のような存在・韮崎を菅原さん、雪の担任・田辺先生を染谷さん、花と親しくなる村に住む母親・土肥の奥さんを谷村さん、堀田の奥さんを麻生さんが演じる。

 俳優業のかたわら山梨県で農業に携わっている菅原さんは、「その日食べるものを得るために、ただ土をよくすることに励み、美味で体にもよい力のある作物を作っていた。ところが、戦後いつの間にか機械や化学肥料、農薬を使うようになってしまった」と日本の農業についての思いを明かした。今作で声優を務めるにあたって「農業というものはもっと単純で本当は楽しいものなんだ、風や水や空気に囲まれてこつこつ作っていくものなんだということを、おおかみこどもたちが今の若い日本人に気づかせてくれるといいね。監督、そういう作品を作りな」と力強くメッセージを送った。

 一方、アニメ作品の声優は初挑戦の染谷さんは「初めてやったので想像がつかなかったのですが、すごく楽しかったです」とうれしそうで、細田監督の印象を、「よくない緊張の部分を和らげてくれて、安心できる監督だと思いました」とコメントした。「おおかみこどもの雨と雪」は7月21日から東宝系で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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