MD松尾の月間ヒット予測:マリオ、ドラクエが上位 “ミク効果”でVita再浮上も 12年8月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

ウナギノボリ

 11年の8月は7月に続いてやや厳しい状態でした。3DSの値下げに「モンスターハンターポータブル3rd HDバージョン」(PS3、カプコン)など有力ソフトの発売もありましたが、全体としては苦戦した印象です。

 さて、今年の8月のトップは、「New スーパーマリオブラザーズ2」(3DS、任天堂)と予想。子供から大人まで男女関係なく全年齢をターゲットにできるタイトルであることに加え、7月末発売ということで、丸々1カ月分の売り上げをランキングに反映できる点も有利です。続くのはもちろん「ドラゴンクエスト10 目覚めし五つの種族 オンライン」(Wii、スクウェア・エニックス)でしょう。シリーズ初のオンライン専用タイトルということで、新規ユーザーの取り込みも期待でき、どういった動きを見せてくれるかとても楽しみです。

 3位は「東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング(3DS、任天堂)と予想。大ブームを巻き起こした「脳トレ」をパワーアップさせたタイトルで、家族が集まるお盆休みなど普段ゲームから遠ざかっているユーザーも久しぶりにゲームに触れるチャンスも多いため、「脳トレ」と同じロングセラータイトルとしても期待しています。実際遊んでみましたが、かなりハードで“鍛えられる”印象。前作で予行演習するのもお勧めです。

 注目はPSP、3DSでも人気を集めた初音ミクのリズムアクション「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA」(Vita、セガ)。月末発売のため、集計期間が2日しかありませんが、6月に発売されてヒットした「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(同、アトラス)に続いて本体の売り上げもけん引できるとみており、ユーザー拡大の起爆剤として大いに期待しています。また、ハード面では7月末に発売される「ニンテンドー3DS LL」も注目。従来の3DSと比べて画面がかなり大きくなっていますが、大きさの割に軽い印象で、厚みもほぼ変わらず、実際手にとってみると欲しくなる人が増えるでしょうね。

 ◇12年8月のヒット予測

1位 New スーパーマリオブラザーズ2(3DS)

2位 ドラゴンクエスト10 目覚めし五つの種族 オンライン(Wii)

3位 東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング(3DS)

4位 星のカービィ 20周年スペシャルコレクション(Wii)

5位 NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(Vita)

6位 実況パワフルプロ野球2012(PS3)

7位 オール仮面ライダー ライダージェネレーション2(DS)

8位 ポケットモンスターブラック2(DS)

9位 ポケットモンスターホワイト2(DS)

10位 機動戦士ガンダムAGE コズミックドライブ(PSP)

 ◇参考資料 11年8月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 モンスターハンターポータブル3rd HDバージョン(PS3)

2位 J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう7(PSP)

3位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G(PSP)

4位 みんなのリズム天国(Wii)

5位 あつめて! カービィ(DS)

6位 トリコ グルメサバイバル!(PSP)

7位 戦国無双 Empires3(PS3)

8位 スーパーポケモンスクランブル(3DS)

9位 機動戦士ガンダム 新ギレンの野望(PSP)

10位 オール仮面ライダー ライダージェネレーション(DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

ゲーム 最新記事

MAiDiGiTV 動画