俳優の佐藤健さんと女優の綾瀬はるかさんが、映画「リアル~完全なる首長竜の日~」でダブル主演を果たすことがわかった。自殺を図った彼女を助けようと、潜在意識に潜入した恋人の姿を描くラブストーリーで、佐藤さんと綾瀬さんは映画初共演で幼なじみの恋人役を演じる。メガホンを取るのは「回路」「アカルイミライ」などで知られる黒沢清監督で、13年5月開催の第66回カンヌ国際映画祭を視野に入れ、現在撮影中という。
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映画は、「第9回 このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎さんの「完全なる首長竜の日」が原作。浩市(佐藤さん)の幼なじみで恋人の淳美(綾瀬さん)が、自ら命を絶とうとして意識不明の状態に陥ってしまう。自殺の理由を探り、淳美を目覚めさせようと、意識不明の患者と意思疎通できる脳神経外科医療の一種「センシング」を試みた浩市だったが、次第に現実と仮想の境界があいまいになっていく……という物語。
主演の2人のほか、精神科医役で中谷美紀さん、淳美の編集担当者役でオダギリジョーさん、淳美のアシスタント役で染谷将太さん、脳神経外科医役で堀部圭亮さん、淳美の父親役で松重豊さん、浩市の母親役で小泉今日子さんと、豪華キャストが脇を固める。
ドラマやCMでの共演はあるものの、今回、本格共演となる佐藤さんと綾瀬さんはお互いの印象について、佐藤さんは「『こういうところもあるんだ、こういう顔もするんだ』って、毎日新しい発見があって驚かされます」と語り、綾瀬さんは「すごくしっかりされていて、私の方が年上なんですけど、『先輩!』って感じです」とコメント。現場の雰囲気は良好のようで、佐藤さんは「ほぼ毎日けんかをしながら楽しくやってます(笑い)」と語っている。
また映画にちなみ、誰の意識に入りたいかを聞かれた佐藤さんは、「綾瀬さん。本当は何を考えているのか、意識の中に入ってみたい」と回答。一方、綾瀬さんは「監督です。優しい穏やかな方ですが、過去の作品や今回の演出でも過激なところがあるので、どういうことを頭で考えていらっしゃるか探ってみたい」と答えていた。
「リアル~完全なる首長竜の日~」は13年初夏公開予定。(毎日新聞デジタル)
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