アニメ質問状：「アクセル・ワールド」　ヒーローとしてのあり様に注目

　話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、謎の仮想空間での戦いに身を投じる少年少女たちを描いた「アクセル・ワールド」です。サンライズの平山理志プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

ウナギノボリ

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　−−作品の概要と魅力は？

　現実世界ではいじめられっ子だった主人公が、ゲームの世界でアバターをまとって変身し、他のプレーヤーと戦うことで人間的な成長を遂げていく、という物語です。主人公の有田ハルユキが戦いの過程でさまざまな人たちと交流するうちに、いろいろなことを学び、人として徐々に成長していく、まさに王道の展開を楽しんでいただければと思います。

　−−アニメにするときに心がけたことは？

　日常生活では、まず第一に、主人公の心情を細やかに描くことに注力しました。それと同時に、ヒロインの黒雪姫を可愛く描くことに全力を挙げています。一方、ゲームの中の世界、作中では加速世界と呼ばれる空間では、アバターという装甲をまとった変身後の姿でのアクションを格好よく描くことに、言い換えると、「ヒーローとして」格好よくなるように力を注いでいます。それと、現実世界でも加速世界でも同一の人間が行動しているということを示すために、現実世界でのキャラクターの動きの癖と加速世界でのアバターの動きの癖が同じになるように心がけています。

　−−作品を作るうえでうれしいこと、逆に大変なことは？

　加速世界ではさまざまなステージが存在しており、その描き分けこそが世界観を決定すると考え、美術チームが一丸となってその描写に全力を挙げています。また、弊社の最も得意とするところであるアクション描写では、スピード感あふれるアクションと豪華なエフェクトで、これまでにない新しいアクション描写を作り出すことを目指しています。それと、アクションしているときのアバターですが、表面のメタル感を出すために特殊な撮影処理を施しています。そのあたりを注目して見ていただけるとうれしいです。

　−−今後の展開、読者へ一言お願いします。

　主人公、ハルユキの前に立ちはだかる新たないじめっ子、能美征二にどう対処していくのか。人間として少しずつ成長していくハルユキは、能美から逃げずに真っ向からぶつかっていきます。ハルユキのそのヒーローとしてのあり様をぜひご覧ください！

　サンライズ　プロデューサー　平山理志