剛力彩芽:将来の夢は「宇宙人」 映画「プロメテウス」で吹き替えを担当

映画「プロメテウス」で、ヒロイン・エリザベス役の日本語版吹き替えを務めた剛力彩芽
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映画「プロメテウス」で、ヒロイン・エリザベス役の日本語版吹き替えを務めた剛力彩芽

 女優の剛力彩芽さんが、ヒロイン役の日本語吹き替え版を担当した映画「プロメテウス」が公開中だ。あこがれのハリウッド映画の声の出演で、しかも巨匠、リドリー・スコット監督の作品とあって、今回のオファーを「うれしいです。信じられなくて、びっくりしました」と大喜びする剛力さんに、アフレコの舞台裏エピソードや、あこがれの女性像、将来の夢などについて聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 映画は、スコット監督が自らのアイデアを基に「人類の起源」というテーマに挑んだミステリー。ある科学者チームが「人類はどこから来たのか?」という人類史上最大の謎を解き明かすヒントを古代遺跡で発見し、宇宙船プロメテウス号に乗って未知の惑星を訪れ、想像を絶する運命に導かれていくさまを描く。剛力さんは、ヒロインで科学者のエリザベス・ショウの日本語吹き替え版の声を担当している。

 ◇エリザベスは「私の理想像」

 ドラマやCM、映画、雑誌のモデルなど幅広く活躍している剛力さんだが、意外にも実写映画の吹き替えは初めて。「やるからにはいろんなことを吸収して120%以上の力で頑張りたい」という気持ちで作品に臨んだという。しかし、アフレコではすべてが初体験のため「最初は本当にわけが分からなかった。『どうすればいいんだろう』って」と不安を覚えることも少なくなかったという。声だけの演技は、ふだん演技するのとは勝手が違い、「大変だった」と振り返る。

 「エリザベスの目線でせりふを話さなきゃいけないのに、実際に画面に映る映像は彼女が見ている光景とは違うので、声に気持ちを乗せるのが難しかったですね。それから、強弱をつけて話しているつもりでも、実際に聞くと平たんで棒読みのように聞こえてしまったり。声だけでお芝居しちゃいけないんだな、体全部を使って表現するのがお芝居なんだなって、改めて芝居の奥深さを知りました」

 また、今回のエリザベスという役柄は“タフで知的な女性”。剛力さんは彼女の印象を「最後までどんな困難があっても乗り越えていく力がある。しかも、その乗り越えた力までをも糧にして、一層強くなっていく女性。演じながら、『すごくカッコいいな』ってあこがれを抱きました」といい、「理想の女性像」と絶賛する。

 さらに、エリザベスを演じたスウェーデン人女優のノオミ・ラパスさんに対しても、「(09年に彼女がヒロインを演じた)『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』を見たんですが、すごくカッコよかったし、ご本人も、もともとカッコいい女性なのかなと。でも、お芝居は繊細な部分もあって、女性らしさと力強さを兼ね備えた女優さんだと思いました」と評し、そんな“カッコいい女性”を表現するため、役作りは「子供っぽい声にならないよう、声のトーンに気をつけました」と、大人っぽさと力強さを意識したという。

 ◇あこがれのハリウッド 「アクション」にも意欲

 難しさを感じることが多かったという初挑戦の仕事だが、あらためて感想を聞くと、「吸収することがいっぱいあって、楽しかった。もっとお芝居やりたい、やっていこうって思いました!」と満面の笑みを見せ、「最後まで、カッコいい女性を演じ切れたかなと思います」と自信をのぞかせた剛力さん。

 以前から「ハリウッド映画進出が夢」と公言しているため、「もし、『プロメテウス』の続編があって、実写のオファーが来たら?」と質問すると、「わあ、それは頑張ってやらせていただきたいなと思います!」と目を輝かせ、「英語の勉強のために洋楽を聴くようにしています」と気合十分だ。

 好きなハリウッド女優に、アン・ハサウェイさんと、キャメロン・ディアスさんを挙げ、ハリウッドで演じてみたい役柄について「(今回の)エリザベスのようなカッコいい女性や、自分と等身大の女の子も面白そう。それからアクションもやってみたいです、壁を登ったりとか。夢はありますね」と意欲を示した。

 ◇20代も「チャレンジし続けたい」

 インタビュー中、何度も「カッコいい女性になりたい」と語った剛力さんは、27日で20歳になる。20代に挑戦してみたいことを聞くと「お芝居の役柄もそうですけど、なんでもやってみたいなって思います。でも、そこは今とあまり変わらないかな。今後、いくつになっても挑戦したいことが出てくれば、どんなことでもチャレンジすると思うので」と、あえて限定せずに積極的にさまざまなことに取り組みたいと語る。一体、その原動力はどこからくるのか?

 「今、こうして仕事ができることを、当たり前と思っちゃいけないな、とすごく感じています。そういった意味でも、感謝の気持ちと初心を大切にしています。私が仕事をできるのは、たくさんの方に支えられているから。プラス、この仕事にずっとあこがれていたので、初めてお仕事が来たときの喜びの気持ちは絶対に忘れちゃいけない。それから、つねに自分が『なぜそれになりたいのか。なんで、今これをしてるのか』ということを考えるようにしています。その理由を見失わず、きちんと意識していれば、自然に努力していつか理想に近づいていけるのかなって思います」

 そして最後に、剛力さんの口から飛び出した将来の夢は、なんと「宇宙人」。「宇宙人の目撃情報があると、新聞やニュースで話題になったりしますよね。いるかいないかも分からないのに、つねに注目されている。そんな女優になりたいんです。『剛力彩芽ってたくさんテレビに出てるけど、実際はどういう人なの?』みたいな。私もつねに気になる存在でいたいなって」とまっすぐな瞳で語った後、「こうやって言ってること自体が謎ですよね(笑い)」とはにかんだ。

 剛力さんが日本語吹き替えを務める映画「プロメテウス」は全国公開中。

 <プロフィル>

 ごうりき・あやめ。92年8月27日、神奈川県生まれ。11年に月9ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」(フジテレビ系)で本格的に女優デビュー。以降、「祝女~SHUKUJYO~」(NHK)、「ティーンコート」(日本テレビ系)、「未来日記 −ANOTHER:WORLD−」(フジテレビ系)など立て続けにドラマに出演。映画やCMでも活躍する一方、08年から「SEVENTEEN」(集英社)の専属モデルを務めている。現在、TBS系毎週木曜午後9時放送の連続ドラマ 「ビギナーズ!」に出演中。13年には、NHK大河ドラマ「八重の桜」に主人公・八重の幼なじみ、日向ユキ役として出演予定。

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