注目映画紹介:「バイオハザード5:リトリビューション」完結する第6作への布石はばっちり

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 02年公開のシリーズ第1作に当たる「バイオハザード」。ゲームマニアのポール・W・S・アンダーソン監督が、のちに妻となるミラ・ジョボビッチさん主演で作り上げた世界は多くのファンを生み、その後、10年までに新たに3作品が作られた。そして第5弾「バイオハザード5:リトリビューション」が14日に公開された。

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 アンブレラ社が開発したT−ウイルスによって人類が滅亡しかける中、巨大タンカーにとらわれていた生存者たちを救ったアリス。それに襲い掛かるアンブレラ社の空挺(くうてい)部隊……。前作のラストシーンから始まる今作では、映像を逆回転させたオープニングに始まり、同シリーズのファンを楽しませる、いくつかの趣向が凝らされている。

 例えば、強くない“主婦”アリスを登場させ、彼女が娘を連れアンデッド(ゾンビ)の群れから逃げる場面を作ることで恐ろしさを増幅させたり、第1作で死んだはずの女性特殊部隊員レイン(ミシェル・ロドリゲスさん)や、2作目で活躍した女性警官ジル(シエンナ・ギロリーさん)を復活させたり。また、ゲーム版で人気の高いレオン(ヨハン・アーブさん)やバリー(ケビン・デュランドさん)、女スパイのエイダ(リー・ビンビンさん)が初登場。さらに、前作では物足りなかったアンデッドたちとの死闘シーンも盛り込み、アンデッドファン(?)をも満足させる。戦いの舞台は東京、ニューヨーク、モスクワなど広範囲に及ぶのも特色だ。東京の場面では“第一感染者”として歌手の中島美嘉さんが再登場し、アリスと壮絶バトルを繰り広げる。

 アリスたちのクローンが、まるでクリニーング工場の洗濯物のように運ばれていく映像はかなり衝撃的で、“このあと人類どうなっちゃうの”的エンディングにも口あんぐり。アンダーソン監督が「シリーズ完結」を宣言した次の第6作への布石はばっちりだ。14日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。3D同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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