アキバ中古ゲーム市況:「ブレイブリーデフォルト」が早々に完売 今も品薄

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、10~16日の集計を基に中古市場の今を振り返ってもらいます。

ウナギノボリ

 スクウェア・エニックスの新作RPG「ブレイブリーデフォルト」(3DS)がすごかった。女性層の支持まで集める想像以上の売れ行きで、瞬く間に完売してしまい、現在も全く在庫がありません。「ブレイブリー~」の入荷数が少なかったこともあり、苦戦が予想された「プロジェクト クロスゾーン」(同、バンダイナムコゲームス)もふたを開けてみれば上々の成果。オリジナル特典をつけたこともあって、うちの新品部門では「ブレイブリー~」をしのぐ売り上げになりました。出足でつまづきかけた「時と永遠~トキトワ~」(PS3、バンダイナムコゲームス)も週末で盛り返しました。テレビCMの効果が高いようですね。

 中古市場は、1位が「バイオハザード6」(PS3、カプコン)、2位が「SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド」(PSP、バンダイナムコゲームス)と、前回と順位が入れ替わった格好。とはいえ、今回の「バイオハザード6」の売れ行きは2位以下を圧倒しています。また、修学旅行シーズンということもあって、「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(アトラス)、「初音ミク プロジェクト ディーヴァ f」(セガ)といったPSVitaの人気タイトルが本体と一緒に中高生に売れました。

 ◇新作ゲームの手応え

 ぐっと気温も下がり、新作発売日の18日は天気が悪かったこともあってやや厳しい状況。新作のラインアップも「ダンボール戦機W」(PSP・Vita、レベルファイブ)、「風来のシレン4 plus」(PSP、スパイク・チュンソフト)あたりが人気を集める程度か。シリーズを重ねるごとに売り上げを伸ばしている「FIFA13」(PS3・Xbox360・Vita・PSP、エレクトロニック・アーツ)ですが、今回はライバルの「ウイニングイレブン2013」(PS3・Xbox360、コナミデジタルエンタテインメント)が先に発売されていることもあり、どこまで伸びるか不透明です。

 ◇10~16日の中古ランキング(トレーダー調べ)

1位 バイオハザード6(PS3)

2位 SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド(PSP)

3位 ペルソナ4 ザ・ゴールデン(Vita)

4位 初音ミク プロジェクト ディーヴァ f(Vita)

5位 ソールトリガー(PSP)

6位 ドラゴンズドグマ(PS3)

7位 ファイアーエムブレム 覚醒(3DS)

8位 ワールドサッカーウイニングイレブン2013(PS3)

9位 モンスターハンター3G(3DS)

10位 デッド オア アライブ5(PS3)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

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