話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、あこがれの先輩と同じ下宿「河合荘」に住み始めるも、ほかの個性的な住人に振り回されてしまう男子高校生・宇佐の物語を描いた宮原るりさんのラブコメディー「僕らはみんな河合荘」です。月刊マンガ誌「ヤングキングアワーズ」(少年画報社)編集部の星野さくらさんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
解説:朝ドラ“メガネっ娘”の系譜 過去にもブレークした俳優が
−−この作品の魅力は?
一つ屋根の下に憧れのセンパイと暮らすという、アパート物の王道のような設定なのに、住んでいるのが酒乱と小悪魔とドMという残念な“カード”ばかりでちっともときめけないという点が魅力かと思います。下ネタも多いですが作者の宮原さんの、乙女の部分とオヤジの部分が、上手にブレンドされて程よい味付けになっているのではないか……と思っております。
−−作品が生まれたきっかけは?
宮原さんのHPに掲載されていた「となりのネネコさん」や4コマの「恋愛ラボ」「みそララ」を以前から拝見していて、お声をかけさせていただいたのが最初です。新入社員で入りたてのころだったので、とてもドキドキしながら初めてのお電話をさせていただいたことを覚えています。
連載用にいくつか見せていただいたネタの中に、もうほぼ今の「河合荘」が出来上がっていました。そのネタから少し、住人を減らしたり増やしたりして「河合荘」の連載がスタートしました。
主人公の宇佐君は、いちばん最後に滑り込みで現れたキャラでした。今思うと、彼が出てきてくれて本当によかったと思います。
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。
作者の宮原先生は、それまで4コマで活躍されていたので、実は編集長には当初「4コマを始めます」と伝えており、いざ初回のネームを見せた段階でストーリーものになっていたので、編集長はかなりビックリしたみたいです。申し訳ないかぎりです。
1話目が10ページと短めなのは、その4コマ枠の名残だったりします。そこから回を追うごとに、16ページ、20ページとじりじり連載のページが増えていきました。
今思うと、10ページで何をやる気だったのか……と思います。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
ヒロインの律と宇佐を中心に、川と山のある町でゆっくりした日々を過ごす河合荘のメンバーに合わせて、ストーリーものんびり進んでいくと思いますので、気長にお付き合いいただければ幸いです。
毎月30日発売の掲載誌「アワーズ」で、宮原先生の直筆カラースケッチブックをプレゼントしたり、カラーラフを公開したりと、ちょこちょこ企画をたてておりますので、そちらの方も併せて、よろしくお願い致します!
少年画報社 ヤングキングアワーズ編集部 星野さくら
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