お笑いタレントの今田耕司さんと落語家の立川談春さんが6日、東京都内で初共演する舞台「The Name」の会見を行った。談春さんが、今田さんについて「(お互い)根っこの部分がすごく似ていると思う。暗い炎が渦巻いているでしょ? 受けた恨み、受けた恩は忘れないでしょ?」と指摘すると、今田さんは共感しながら、「(恩は)忘れないですよ。受けた恨みは許しちゃう。でも根っこの部分は似ているのかもしれないですね」と話していた。
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舞台は、放送作家の鈴木おさむさんが作・演出を手がけ、今田さんが主演する舞台シリーズの第4弾。第1弾は千原ジュニアさん、「おぎやはぎ」の小木博明さん、第2弾はお笑いトリオ「ネプチューン」の堀内健さん、第3弾は宮川大輔さんが出演した。今田さん演じるテレビ局の人気プロデューサーが誘拐され、談春さん演じる謎の男に名刺を使った“ゲーム”で追い詰められていく……という密室劇。謎の男の息子役で大窪人衛さんも出演する。
2人は66年生まれの同い年で、芸歴も数年差だが、これまでは同作のポスター撮影の際に数分間、顔を合わせたのみで、この日がほぼ初対面。冒頭でぎこちなく“名刺交換”を行い、会見に臨んだ。
談春さんは、今回のオファーを受けた際には「びっくりした。断ろうと思ったけど、仲間から絶対に出るべきだと言われた」と振り返り、「落語は立つとダメ。それは不安。でも鈴木おさむさんと今田耕司さんへの興味が勝った」と話した。「みんなで汗を流してものを作っていく経験がない。人の演出を受けるとどうなるのかという興味。世の中で時代を作ったり、テレビで数字を取ったりしている人たちと一緒の空気を吸えるというのが一番大きい」と出演理由について前向きに語った。
また今田さんは「談春さんは、本当にすごい方と聞いている。緊張します」と話し、テレビプロデューサー役について「参考になる方はいますね」とコメント。「自分が好きじゃないプロデューサーが前面に出てくると思う。そういう方は気づかない。おまえだよって腹の中で思う(と思う)」と笑みを見せていた。会見では、「2人が仲よくなるために」と互いを知る簡単なゲームが行われ、2人は互いにニックネームをつけたり、行きつけの店の名前を披露したりした。談春さんは今田さんに「先生」、今田さんは談春さんに「座長」とニックネームをつけていた。また、鈴木さんから「今田耕司と向き合う芝居に最高の緊張感をと考えた。談春さんが最高だと思った。ダメもとでオファーしてまさか引き受けてくれるとは思わなかった」とのメッセージが発表された。
上演は東京・下北沢の本多劇場で13年1月31日~2月3日。(毎日新聞デジタル)