話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、日本各地に突然現れた謎の巨大生物に襲われ、逃げまどう高校生らの姿を描いた本田真吾さんのマンガ「ハカイジュウ」です。「月刊少年チャンピオン」(秋田書店)編集部の小口太郎さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
解説:新たな“最高峰”を目指したガンプラ 45周年のこだわりとは
−−この作品の魅力は?
とにかく、アタマを空っぽにしてサクサクと楽しめます!! よく「1巻読むのに5分もかからない」と言われますが、これ以上ない褒め言葉です(笑い)。
本田先生の「綿密な取材」と「卓越した技術」が生み出す、超リアルな街並みとおぞまし過ぎるバケモノたち。先生の“超絶画力”により、まるで映画を見ているかのように、スラスラとページをめくる手が止まらないはずです!!
「B級映画」を見ている時のえも言われぬワクワク感。あの感情を読者のみなさんに体感してもらうため、小難しいことはせず、真摯(しんし)に破壊と虐殺の数々をこれでもかと繰り広げるよう心がけております。「巨人」や「ゾンビ」の出てくるマンガがどんどん複雑になっていき、そろそろ読むのが疲れたという方は、ぜひ、「ハカイジュウ」をお試しください。その読みやすさに、きっと癒やされるはずです(笑い)。
−−作品が生まれたきっかけは?
無類の映画好きである本田先生。特に「2012」「デイ・アフター・トゥモロー」などのディザスタームービーや「ミスト」「クローバーフィールド」などのリアル寄りのモンスターものがお気に入りの作品です。そこで、これらの作品のテイストを取り込んだマンガを、先生のずば抜けた画力で描いたらトンデモナイことになるんじゃない? ……というワケで「ハカイジュウ」 が出来上がりました。
連載開始の直前に「進○の巨人」が始まり、「かぶっちゃや~よ」と内心ドキドキしておりましたが、幸い全然違うベクトルに話が進行していき、ホッとしたのもいい思い出です。ちなみに最初の舞台が東京・立川なのは、先生のご自宅からほど近く、いつでも取材に 行けるからという素晴らしい理由があったからです!!(笑い)
−−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……。もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。
立川、お台場、新宿、そして京都まで、実際の街並みをリアルに再現することで、より迫力のある画面を描いている「ハカイジュウ」ですが、その 背景には本田先生の熱心な取材活動があります。私も同行させていただくのですが、お台場の取材が強く印象に残っています。
「フェリー」で東京湾を華麗にクルージング、「フ○テレビ」の展望台からステキな眺めを堪能し、「ビーナスフォートの大観覧車」に仲良く2人でライドオン、最後は「レインボーブリッジ」からの夜景にウットリ。行程だけ見れば、ちょっとした「お台場デート」。
周囲からは絶対に「2丁目系カップル」と思われたであろう、忘れられないデー…じゃなくて、取材でございました。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
「立川編」「新宿編」と続いた、救いなき惨劇もいよいよ「最終章」へ突入!! 「あの人物」の再登場や、「あの場所」がトンデモナイ事になったりと、まだまだ見どころをたっぷり用意してあります!!
また、大好評のマル秘兵器も「フ○テレビ」や「都庁」を超えるものを仕込んでおり ます。東京名物が一つ、また一つと“トランスフォーム”する光景をお楽しみに!! これからも、よりスピーディーでスリリングな「ジェットコースターマンガ」として、みなさんに楽しんでいただければ幸いです。
驚愕(きょうがく)のラストシーンまで待ったなし!!
“加速するゼツボウ”をご堪能あれ!!
秋田書店 月刊少年チャンピオン編集部 小口太郎
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