最近テレビやCMでもちょくちょく見かけるけれど、実はあんまりよく知らない……そんな、いまさら聞けない“ネクストブレーク芸人”の基礎知識を、本人たちの言葉を交えて紹介する。バラエティー番組出演、レギュラー番組が増え、出待ち率ナンバーワン芸人ともいわれるお笑いトリオ「パンサー」に、トリオ名の由来から、お互いのこと、最近の活躍、プライベートまでインタビューした。(毎日新聞デジタル)
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菅良太郎さん(かん・りょうたろう。82年4月7日生まれ、東京都出身のA型。趣味・特技はインターネット、飲酒、動体視力がいい)、向井慧さん(むかい・さとし。85年12月16日生まれ、愛知県出身。趣味・特技は散歩、カラオケ、暗記)、尾形貴弘さん(おがた・たかひろ。77年4月27日生まれ、宮城県出身のB型。趣味・特技はサッカー)のお笑いトリオ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。08年から活動を開始し、ライブ出演で人気を集めるほか、向井さんは「よしもとオシャレ芸人ランキング2012」の3位に選ばれた。現在は深夜バラエティー番組「333トリオさん」(テレビ朝日系)、「パワー☆プリン」(TBS系)にレギュラー出演、「パワー☆プリン」は2枚目となるDVDも12月に発売された。
結成して4年目で、若手グループにあたる3人だが、それぞれユニットの解散歴があり、「なかなか(ユニットが)組めなかったときに、僕が菅さんを誘って、同じ時期に尾形さんも菅さんを誘って、それで3人でトリオを組みました」と向井さん。トリオの名前は、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんが名付け親だといい、向井さんは「又吉さんが『一緒に考えよう』って言ってくれて、『みんなの好きなものは何?』って聞いて、共通点を探してくれて、3人ともヒョウが好きだったので『パンサーはどう?』って感じで決まりました」と明かした。
又吉さんとは「友達契約を結んでいて、仕事場以外だったら友達になっている」と、向井さん。尾形さんは「同じフットサルのチームに入っていて、僕の方が年上なんですけれど先輩です」と語った。
漫才もやるが、グループのメーンの芸風はコント。すべて菅さんがネタ作りを担当していて、書き上げた台本を基本的に変えずに、3人で練習する。菅さんは「1個、『こんなボケがあるな』と、思い付いて、そこからアイデアを広げて考えていく。シチュエーションから考えることはあまりないですね」と話した。
向井さんについて、尾形さんは「まあ、年下ですけれど、頼りになるやつじゃないですか? そう書いてくれればいいですよ」とほめつつ、「髪の毛が将来やばそう……」とからかった。菅さんは「セルフプロデュースがうまいんですよね。オシャレに見せている」と語った。
一方、菅さんについては、「プライベートが謎で、分からない人物」と尾形さん。向井さんも「謎が多いですよね。見た目とイメージが違うところもあるし、同じところもあるけれど……」といい、「舞台裏では、一人でギターを弾いています」と裏の顔を語った。
尾形さんについて、向井さんは「いい意味でも悪い意味でもむき出し。欲望とか全部むき出しですね。素直ではなく、隠しごとはある」と話した。菅さんは「お金にキレイではないですね。後輩からは、けちだと言う話を聞いています」と明かしながら、「35歳が、眉毛とか染めて頑張っている……“頑張り屋さん”ですね」と語って、「もっといいイメージを語れよ。俺だけ超ダセーじゃん!」と尾形さんを怒らせた。
レギュラー出演番組も増え、人気は確実に上がっているが、自身で感じるブレークのきっかけは「(尾形さんの)『ロンドンハーツ』出演じゃないですかね……」と向井さん。ファンは女性が多いといい、尾形さんは「出待ちの人の数とか、劇場でトークライブをやると、お客さんがたくさん来てくれる」と人気の実感を語った。ブレークしてからの生活の変化を聞くと、向井さんは「テレビ局にもちょっとずつ行くようになってきたので、仕事場の近くに引っ越しました」と笑顔、尾形さんは「前はあんまりだったけれど、最近は後輩におごれるようになった」という。
菅さんは「飲みに行ったりすると、店員さんが(自分のことを)知っててくれて、サービスしてくれたりする。あと、仕事の幅が増えたな。3日間くらい毎日芸能人見ているなと思った時は、うれしかった」といい、「昔から見ていた志村(けん)さんとか、そういう方々と同じ空間にいる」と喜んだ。
テレビで活躍する芸人は「全員すごいな」(菅さん)と思うようだが、意識しているのは、自分たちと同じトリオで活躍する芸人だという。向井さんは「やっぱり、同じ世代のトリオ、『ジャングルポケット』さんとか、『ジューシーズ』さんとかが気になりますよ」と、レギュラー番組でも共演する2グループの名前を挙げた。「番組のためを考えたら、『頑張れ』って思いますけれど。テレビを見て、『いいな、こんな番組にあいつら出てるんだ』と、思います」と、複雑な心境を語った。
3人とも海外ロケに興味津々。菅さんは「タイとかに行ってみたい。尾形さんにタイとかでキックボクシングやらせたい」と話し、尾形さんは「アメリカのラスベガスのカジノで、3人で全財産を賭けたい」と話して、向井さんに「絶対嫌です!」と拒否される一幕も。
向井さんは「もう芸人の先輩方がやらなくなったこと。せっかくですから若手っぽいことをやりたい」と言いつつ、「体を張ったロケは、尾形さんにやらせる」と、“都合のいい”役割分担の考えも語ったが、当の尾形さんは「やりたくてやっているわけじゃないのに、俺のリアクションはファンに飽きられている。頑張ってるのに……悔しいんですよ!」と最近の悩みを明かしていた。