歌舞伎俳優の中村勘九郎さん・七之助さん兄弟が21日、東京都内で行われた「赤坂大歌舞伎」の製作発表会見に登場。今回、父の故・中村勘三郎さんが08年に始めた「赤坂ACTシアター」(東京都港区)での公演を引き継ぐにあたって、勘九郎さんは「父は逝(い)ってしまいましたが、お見捨てくださらなくてありがとうございます」と頭を下げ、「父が切り開いた道を、これからは僕らがどうするかにかかっていると思う。耕し、豊かにしていきたい」と意気込んだ。
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赤坂大歌舞伎は、勘三郎さんにより赤坂ACTシアターで08年と10年に上演された公演。今回は3回目にあたり、勘三郎さんの人気演目「怪談乳房榎(ちぶさのえのき)」が上演される。同演目は、三遊亭円朝(えんちょう)の怪談ばなしが原作で、早替わりや本水を使った演出がみどころの作品。3月8~24日に同所で上演。
同演目について七之助さんは「父は好きな演目をやった後、いつも『やりたいだろ? 大きくなったらやってよ!』っていうんですが、この作品の時も小さい僕たちにずっといってたんです。本当に愛していた演目」と懐かしそうに語り、幼いころから自身も憧れを強くし、勘九郎さんとシャワーを浴びながら滝のシーンを再現して遊んでいた思い出話も披露した。勘九郎さんは、「父が好きで、もっと面白くなるんじゃないかといろんな演出をしていた演目。今回はここ最近、父がやった演出とは違う試みもします」と演出について語った。
また、会見には共演の中村獅童さんも登場した。勘九郎さんは、当初、NHKの大河ドラマ「八重の桜」に出演しているためハードスケジュールを理由に獅童さんから一度は共演を断られたものの、勘三郎さんの通夜の席で獅童さんが「何が何でもやる」と言ってくれたことを明かし、「本当に感謝です」と謝意を述べた。すると獅童さんは、「僕は勘三郎のお兄さんに本当にお世話になりましたし、歌舞伎界の父がいない僕にとっては師匠であり、恩人。僕が映画に初めて出演した時も公開初日に見に来てくれたり、思い出は限りない」と出演に至った胸中を語り、「僕のなかでいなくなったという感覚はなくて、いつも声が聞こえてくる。今度はヘマしないようにしっかりと演じていい舞台にしたい」と語っていた。(毎日新聞デジタル)
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