テルマエ・ロマエ:映画続編決定 ブルガリアに実物大コロッセオ建設中

「テルマエ・ロマエ2」のビジュアル
1 / 1
「テルマエ・ロマエ2」のビジュアル

 ヤマザキマリさんの人気“風呂”マンガを、俳優の阿部寛さん主演で実写化した映画「テルマエ・ロマエ」(12年4月公開)の続編「テルマエ・ロマエ2」が製作されることが30日、明らかになった。阿部さんやヒロインの上戸彩さんなど、前作のキャストが引き続き出演するほか、追加キャストも登場する予定。主人公のローマ帝国浴場設計技師・ルシウス役を演じた阿部さんは、「我々が“古代ローマ人”として皆さんに受け入れられ、多くの支持を得た『テルマエ・ロマエ』の続編が決定したことをうれしく思います。前作よりもはるかにスケールアップしたオープンセットを組むということで、今から撮影が待ち遠しいです」と喜びのコメントをしている。14年ゴールデンウイークに全国東宝系で公開予定。

あなたにオススメ

 テルマエ・ロマエは、「コミックビーム」(エンターブレイン)で連載中のヤマザキマリさんの異色“風呂”マンガで、10年に「マンガ大賞2010」と「第14回手塚治虫文化賞短編賞」をダブル受賞している。前作の映画は、浴場づくりのアイデアに悩んでいたルシウス(阿部さん)がある日、現代の日本の銭湯にタイムスリップし、「平たい顔族」(日本人)のマンガ家志望の真実(上戸さん)と出会う。そこで目にした新たな発見を次々とローマ帝国の風呂に生かし、ローマで名声を得ていく……という物語。興行収入は59億8000万円とヒットを記録し、台湾、香港など海外でも公開されている。

 続編は、繁栄を極める古代ローマ帝国が舞台。ルシウスは斬新なテルマエ(浴場)を作ったことで、一躍人気者となっていたが、コロッセオに剣闘士の傷を癒やすテルマエ建設を命じられ、壁にぶち当たっていた。再び現代日本へとタイムスリップしたルシウスは、お風呂専門雑誌のライターに転向していた真実(上戸さん)と再会する。平たい顔族の協力を得て、ルシウスはまたしても斬新なテルマエを作るが、テルマエによって帝国の平和を保とうとしていた皇帝ハドリアヌス(市村正親)と、武力によって領土拡大を狙う元老院が対立。国家を二分する状況に陥って……というストーリーが展開する。

 キャストは、北村一輝さん、竹内力さん、宍戸開さん、笹野高史さん、市村さんが引き続き出演。監督は、前作に引き続き武内英樹さんで、脚本は橋本裕志さんが担当する。撮影は4~5月に行われ、日本映画初となるブルガリアでの海外撮影のほか、日本国内の温泉地での撮影も予定されている。ブルガリアでは、実物大のコロッセオのオープンセットを建設予定という。

 上戸さんは、「もう出られないと思っていたのですが、前作に引き続き、平たい顔族の代表として、今回も思いっきり真実を演じさせていただきたい」と意気込んでおり、「阿部さんをはじめとする、濃い顔の方たちとまた会えるのがとても楽しみ」と笑顔を見せている。原作者のヤマザキさんは、「売れるとも思わずに描いた作品が、去年すばらしいキャストで映画となって公開され、それだけでも私には信じられない思いだったのですが、それが今度は続編に……楽しみ過ぎます」と期待を寄せている。

 また、続編の製作にあわせて、「テルマエ・ロマエ2」への出演をかけた一般公募の全国オーディション「第1回 国民的平たい顔コンテスト」の開催も決定。応募資格は60歳以上の男性で、4~5月の撮影に参加可能な人。プロ・アマ、自薦・他薦は問わず、「味わいのある日本人顔をした人」を募集する。グランプリ受賞者には、「テルマエ・ロマエ2」への出演と賞金10万円がプレゼントされる。応募期間は1月30日から2月22日まで。詳細は公式サイトへ。(毎日新聞デジタル)

映画 最新記事