仲間由紀恵:田村正和とドラマ初共演 “酷寒”ロケの誘い断り「申し訳ない」

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 俳優の田村正和さんと女優の仲間由紀恵さんが7日、東京都内で行われた9日放送のテレビ朝日開局55周年記念スペシャルドラマ「上意討ち~拝領妻始末」の制作発表会見に登場。2人は義理の親子役でドラマ初共演で、田村さんが「山奥を中心にロケを敢行しました。寒かった」と苦笑いで明かすと、仲間さんは「寒い地方の作品でしたが、私はすべてスタジオ。申し訳ない思いでした。すいません」と陳謝。「何度も田村さんに『ロケにもいらっしゃらないですか』とお誘いいただいていたんですが、毎回、『ちょっと予定が』とごまかしていたような気がします」と苦笑交じりに告白した。

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 ドラマは67年に三船敏郎さん主演で映画化もされた滝口康彦さんの時代小説「拝領妻始末」が原作で、映画版でも脚本を担当した橋本忍さんが自らの脚本を基にリメークした。撮影は京都・太秦の撮影所のほか、ススキの平原が広がる兵庫・砥峰(とのみね)高原や滋賀県の山中などで昨年11月に行われた。砥峰高原のロケでは、関係者によると「雪もちらつき、体感気温は2~3度」という寒空の下で行われ、田村さんはカイロなども使用せずに松平健さんと剣を交えるシーンに臨んだという。

 CMでは長らく共演していた2人だが、ドラマでは初共演。田村さんは「今回は丁々発止やり合うのではなく、遠くから見守る感じでやらせてもらった。鋼のような信念を持った女を仲間さんはしっかり、悲しく演じられたと、すばらしい『いち』を演じられたと思っています。本当に仕事のしやすい女優さん。応えてくださる女優さんでした」と大絶賛で、仲間さんは「とてもうれしいお言葉をちょうだいしたと思います」とにっこり。「スタジオ撮影の時に田村さんからお声をかけていただいて、緊張が和らいだ。すごくありがたかったです」と笑顔で振り返った。

 田村さんは「面白いドラマにできあがったんじゃないかなと思っています。『上意討ち』をきっかけに、と大それたことは言いませんが、少しずつ時代劇ファンが増えることを切に切に願っております」と訴えると、仲間さんも「毎日が素晴らしいキャストに囲まれて緊張でしたが、素晴らしい作品ができたと思う」と自信を見せ、「時代劇は年齢に関係なく共感、感動していただけるものがたくさんある。いろんな世代の方たちに、『上意討ち』を見ていただいて、時代劇を好きになっていただければ」とアピールしていた。

 題名の「上意」とは将軍や大名、藩主などから下の身分の者に下される命令。ドラマは、会津藩松平家の藩士・笹原伊三郎(田村さん)の息子・与五郎(緒形直人さん)のもとに、藩主の側室“お市の方”(仲間さん)が拝領妻(大名や藩主の側室を家臣にめとらせること)として嫁ぐことになる。「いち」と与五郎は仲むつまじい夫婦となるが、2年後、藩主の若君が病死。側室だったときに産んだ男子が世継ぎとなり、いちを城に戻すようにとの理不尽な「上意」が下され、ついに伊三郎たちは上意に逆らう決意をする……という物語。

 伊三郎の妻・すがを梶芽衣子さん、会津藩主の側用人・高橋外記(げき)を北村有起哉さん、会津藩主の松平正容(まさもり)を大杉漣さん、伊三郎の友人の浅野帯刀を松平健さんが演じるほか、田畑智子さん、笹野高史さん、津川雅彦さん、橋爪功さんら豪華キャストが出演。ドラマは9日午後9時~同11時36分に放送予定。(毎日新聞デジタル)

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