江角マキコ:2児の母が子育てにこだわり 「オヤジ的な怒り方をする」

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 NHK・Eテレで放送中のアニメ「はなかっぱ」の劇場版「映画はなかっぱ 花さけ!パッカ~ん 蝶の国の大冒険」が12日に全国で公開される。ゲスト声優として、「蝶の国」の女王ヘレナの声を演じた江角さんは、「8歳の娘と3歳の息子がずっと見ているアニメなので、すごくうれしかった」と笑顔を見せる。劇中では、子供たちを思うあまり、あれこれと注意してしまうお母さんの様子が描かれるが、「私はくどくど言わないようにしていて、オヤジの雷が落ちるみたいな“オヤジ的な怒り方”をけっこうする。どーんと言ってそれで終わり」と子育ての持論を展開。仕事と子育てを両立する江角さんに、子育てのこだわりやアフレコ収録のエピソードなどを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 「はなかっぱ」は、頭に花が咲いているかっぱの男の子「はなかっぱ」が主人公のアニメ。劇場版は、ある日突然、何者かにさらわれてしまったお母さんたちを助けるため、はなかっぱらがやまびこ村を飛び出して、謎に満ちた「蝶の国」を目指す……という物語が繰り広げられる。「蝶の国」の女王ヘレナの声を江角さん、王子の教育係コノハの声をお笑いコンビ「オセロ」の松嶋尚美さんが担当した。

 ヘレナは、強くてえらい女王様という役どころだが、江角さんは「働いているお母さんの象徴みたいな存在」と表現し、「そういう意味では、母親で仕事をしていますし、私にお話をくださったのはぴったりの人選!」とユーモアたっぷりに話す。アフレコ収録では、「威厳のある感じで」とアドバイスされたというが、「『やまびこむら』って意外と言いにくいんですよ。何回も何回も練習しました」と意外な苦労もあったようだ。

 今回のゲスト声優については、自身の子どもには一切話していないといい、「純粋に映画を楽しんでほしいので、言わないことにしている。いつもそうしています」と明かす。劇中では、子どもにあれこれと注意する母親の姿が描かれるが、「どうでもよかったら言わないし、愛してるから言い続けないといけないというのが母の言い分」と持論を語る。たとえ子どもをしかっても「長くはひきづらない」という江角さんだったが、「怒ったらすっごい怖いみたいです」と告白。「絶対に例外は作らないし、人が見ていようが表だろうが、いけないことをしたときは必ず注意します」と徹底している。

 子どもに習い事をさせることについては、「習い事で得ることもいっぱいありますけど、自分が体験したことで感じること、体験したから分かる友だちの絆がある。その子が本来持っている力は千差万別だし、その子のよさを見つめ直すことがとても大事」と語った。これからの時代は、「心の強さ」が大事になってくるといい、「(心の強さは)本人が体験して自分でつかむものだから、その子が本来持っている輝きを見つけてあげる、応援してあげる、経験させてあげる。子どもが自立に向かうことが一番大事なこと」と力を込めた。最後に、映画について「子ども向けでシンプルなので、大人にもシンプルに心に響く。親子やお友だちとお誘いあわせの上、わいわい楽しく劇場に足を運んで」と呼びかけた。

 <プロフィル>

 えすみ・まきこ 1966年生まれ、島根県出身。映画では「幻の光」(95年)、「ピストルオペラ」(01年)、「釣りバカ日誌15」(04年)、「ライアーゲーム−再生−」(12年)など数多くの作品に出演。声の出演としては、ディズニーのアニメ−ション「ダイナソー」(00年)、「ボルト」(09年)、ジャッキー・チェンさん主演映画「1911」(11年)の吹き替えを担当。テレビでは、数多くのドラマに出演し、バラエティー番組、CMなど多方面で活躍。現在は2子の母親として、仕事と子育てとを両立して活躍し、10年にはベストマザー賞に選ばれた。

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