47都道府県グルメ便:「黒米カレー」 奈良・林家笑丸

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 吉本興業の若手芸人が、47都道府県に住んで地元に密着した活動をする「あなたの街に住みますプロジェクト」。全国に住む「住みます芸人」の皆さんに各地のおいしいものを紹介してもらいます。今回は奈良県に住むお笑い芸人の林家笑丸(はやしや・えみまる)さんが古都の新名物「黒米カレー」を紹介します。(毎週日曜更新)

ウナギノボリ

 みなさんはじめまして。「ウクレレ」「後ろ紙切り」「踊り」など数多くの芸の持ち主、奈良県住みます芸人の林家笑丸です。今回は私が奈良県で味わったおいしい食べ物を紹介させていただきます。

 奈良県の名産の食べ物と言いますと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? 奈良の地酒の酒かすにしっかり漬け込んだ「奈良漬け」、日本のそうめん発祥の地・三輪で生産されるコシのあるめん「三輪そうめん」、歴史も味も宇治茶に勝るとも劣らない濃厚な甘みとうまみの「大和茶」。

 今回はその中から!奈良の古代米にカレーをかけて、味と栄養価を高めたヘルシーなカレー「黒米カレー」を紹介します! (その中になかったがな)。

 「黒米カレー」は県民や来訪者に奈良らしさを楽しんでいただけるよう、奈良の食材を生かして食の面からも奈良を発信する「奈良のうまいもの」づくりプロジェクトをきっかけに誕生しました。

 黒米とはいわば、稲の原種で古代米の一種。普通の白米に比べて、タンパク質、ビタミンB1、B2、E、ナイアシン、リジン、トリプトファンに加え、鉄分、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどミネラル成分も豊富。さらに、民間の言い伝えでは、皮膚をなめらかにし、髪の毛は黒くなり、若返りに効果があると言われ、中国では薬膳料理にも古くから使われていることから「薬米」の別名もあります。日本には、5世紀の飛鳥時代に中国から伝わったとされ、今でも明日香では黒米が栽培されております。古来、神社などで神様にお供えされた神聖な食べ物としても扱われてきたんですよ。

 黒米カレーを扱うお店は、奈良では10軒からスタートして、現在はいろんなお店で食べることができるようになりましたが、今回訪れた「みよし」さんは、最初の10軒のうちの1軒! リーズナブルな洋食中心の食堂です! 店長の川崎さんは、昭和20年代に奈良町でお寿司屋さんを営んでいたおじいさんから三代続く料理人です。

 黒米を食べてみると、独特のプチプチとした歯ごたえともちもち感。続いてカレーのルーだけを食べてみました。料理人のサラブレッドの血と、洋食の伝統を受け継ぐ川崎さんのカレーは隠し味がブレンドされており、肉はチキンを使用して、とてもヘルシー。まろやかなコクのある味に仕上がっており、老若男女誰にでも喜んでいただけるカレーです。そして黒米とカレーを一緒に食べてみると、黒米のはじけるような食感がカレーと絶妙にマッチします。おいしさ、珍しさ、栄養のすべてを満たす至福のカレーライスでした。

 「みよし」の「黒米カレー」は他店と比べて黒米の分量が多め。白米8、黒米2のお店もある中、なんと白米6、黒米4! 黒米をしっかり味わえます! さらにお値段も他店と比べてリーズナブルな700円! 奈良にお越しの際はぜひ「みよし」の「黒米カレー」をご賞味くださいませ。

 そして、「みよし」さんの近くの奈良町落語館で、毎月最終木曜の午後6時半からスペシャルゲストに師匠クラスの落語家を招いて本格的な落語会を開催しています。こちらにもぜひ遊びに来てください! (取材協力:お食事「みよし」 0742・24・7214)

 ◇林家笑丸のプロフィル

 1974年2月15日、大阪府交野市生まれ。1998年に林家染丸に入門。「落語家No.1決定戦」初代チャンピオン、「NHK新人演芸大賞・新人賞(関西代表)」「第4回なにわ芸術祭落語部門・新人奨励賞」「繁昌亭ドリームジャンボコンテスト月間チャンピオン」などを受賞。12年9月から奈良県の住みます芸人として活動している。毎日YNN(よしもとネタネットワーク)奈良チャンネル(http://www.ynn47.jp/nara/)をユーストリームで生配信中。

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