名探偵コナン
#1193「キッドVS白馬 青の玉座(前編)」
3月14日(土)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、「天才 柳沢教授の生活」などで知られる山下和美さんの初のエッセーマンガ「数寄(すき)です!」です。集英社の「YOU」編集部の鈴木秀幸さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
本作は、作者の山下和美先生が建築家の蔵田徹也さんと知り合ったことから、「和」の心に目覚め、蔵田さんとの二人三脚で東京都内に一戸建ての数寄屋を建てるまでの道のりを描いたエッセーコミックです。読みながら、家づくりや「和」の知識を勉強できるのはもちろんですが、山下先生初のエッセーコミックということもあり、これまでどこかベールに包まれていた先生の真の姿−−意外なほど小市民的で親しみやすい姿−−を知ることができてうれしかったという声をたくさんいただいております。日々のボヤキや借金の話まで、ここまで包み隠さずマンガにしたのかと驚いた方も多いのではないでしょうか(笑い)。
−−作品が生まれたきっかけは?
山下先生から、家を建てようかと思っているという話を聞いた前担当者が「それならばその体験をマンガにしてみませんか?」と振ってみたのが始まりです。数寄屋を建てるということの珍しさ・面白さももちろんですが、先生から聞く、建築家・蔵田さんのキャラが非常にユニークで、マンガ映えしそうな予感があったのだとか。先生の方も、もし家づくりがうまくいかなくてもマンガのネタになればいいか……と数寄屋建築に本格的に乗り出す、いいきっかけになったそうです(笑い)。
−−編集者として作品を担当して、うれしいことはどんなことでしょうか?
基本的にストーリーは、事実であり記録であるのですが、体験した出来事を山下先生がどう感じたのか、そこから先生ならではの言葉をどう引き出すかが担当者の面白さだと思っています。特に東日本大震災の後に、さまざまな不安を抱えながらも、こんな時だからこそ私にはマンガしかないと、決意を新たにした回と、「モーニング」のS編集長の叱咤(しった)激励を受け、“古い”と“古ぼける”は違うのだと、マンガ家を続けていく難しさに、さらなる前向きな努力で立ち向かっていく覚悟を示した回(いずれもコミックス3巻に収録)は反響が大きく、他のマンガ家さんやクリエーターの方から「この言葉を自分も心に刻みたい」という声をたくさんいただきました。
−−今後の展開は?
コミックス3巻までで、数寄屋が建つまでの第1部が完結し、現在は月刊YOUで、その数寄屋に引っ越してからの生活を描く第2部を連載中です。家が建ってからも宿題として残っていた庭造りをはじめ、住んでみて初めて分かる数寄屋の素晴らしさや意外な苦労など、第2部も発見と思わずクスっと笑ってしまう面白いネタがいっぱいです。また山下先生は数寄者を目指して、表装や着物などを勉強中ですので、その成果もいつかお見せできるのではないかと思います。いつになるかはお約束できませんが(笑い)。
−−読者へ一言お願いします。
題材だけを見ると、難しそうだと思ってしまう人もいるかもしれませんが、そんな心配は無用です。専門的な事柄も、山下先生と蔵田さんのボケとツッコミを通じて、やさしく解説してありますので、どうか二人の漫才を見るようなつもりで、気を楽にしてお楽しみください。本格的な数寄屋を建てる機会は、なかなかないと思いますが、その予定のない人にも、自分の住み家や暮らしを新しい角度から見つめ直すヒントのようなものを見つけてもらえるのではないかと思います。
集英社 YOU編集部 鈴木秀幸
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