TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。
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Z指定タイトルの「ラスト・オブ・アス」(PS3、SCE)が想定をはるかに上回るヒットになりました。一部品切れする店も出るほどで、「アサシンクリード」(UBIソフト)や「アンチャーテッド」(SCE)など海外ゲームの人気シリーズを上回る売れ行きで、具体的には2010年に発売された「コールオブデューティ ブラックオプス」(スクウェア・エニックス)と同等の初動です。「ブラックオプス」が年末商戦期の発売だったことを考えると、商品が売れにくいこの時期に発売された「ラスト・オブ・アス」のヒットぶりが分かると思います。
ビッグタイトル目白押しで、例年より早く夏商戦が開幕します。トップと予想しているのは「ガンダムブレイカー」(PS3、バンダイナムコゲームス)。予約の勢いがすさまじく、発売直前で大きく伸ばしているのが特徴。こうした予約動向の場合、比較的後伸びする傾向もあるため大いに期待したいところ。ゲームとしても、ガンプラならではのカスタマイズ要素がポイントで、子供から初代ガンダム世代まで幅広い層にアピールできそうです。
続くのはコーエーテクモゲームスの期待作「討鬼伝」と予想。順位は、Vita版にPSP版が続く形と見ています。2ハードでの同時発売ですが、Vita版は本体のけん引も見込める強力なエントリータイトルという区分で、PSP版のお陰で、まだVitaに乗り換えていない若年層ユーザーにもアピールできます。TSUTAYAではオリジナル特典を用意したこともあって、かなり推していくつもりです。また、「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」(3DS、アトラス)、「デジモンワールド リ:デジタイズ デコード」(同、バンダイナムコゲームス)、「エスカ&ロジーのアトリエ」(PS3、ガスト)あたりもシリーズのファンを中心に安定した売り上げが期待できそうです。
1位 ラスト・オブ・アス(PS3)
2位 ドンキーコング リターンズ3D(3DS)
3位 トモダチコレクション 新生活(3DS)
4位 真・女神転生4(3DS)
5位 神次元アイドル ネプテューヌPP(Vita)
6位 クマ・トモ(3DS)
7位 バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション(PS3)
8位 とびだせ どうぶつの森(3DS)
9位 テラリア(PS3)
10位 ルイージマンション2(3DS)
松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー
「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。
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