薬屋のひとりごと
第13話 外廷勤務
12月27日(金)放送分
1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、週刊漫画TIMES(芳文社)などで連載、現代バレーボールでもっとも重要とされる作戦担当の裏方「アナリスト」で自信家の男が万年1回戦負けのバレーボール部を全国制覇に導こうとする“IDバレー”を描いた、作画・西崎泰正さん、原作・渡辺ツルヤさんのマンガ「神様のバレー」です。
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実業団バレーボールチームのアナリストを務める男・阿月総一。アナリストはベンチの外から対戦チームを分析して監督に作戦などの情報を送る人物で、現代バレーボールでは最も重要な裏方とされている。ある試合中、阿月はアナリスト専用席で携帯ゲームに興じていたが、相手チームがタイムアウトを取ると、部下の木下に監督への指示を伝える。しかしその内容はこれまでのデータからは逸脱したもので……。
この作品は、作画の西崎泰正さんの見た夢で「バレーボールマンガをやるなら、今」というお告げがあったことからスタートしました。
編集部から作画の西崎さんと原作の渡辺ツルヤさんに原稿を依頼したものの、お互いに納得のいく「これ」という題材がなかなか決まらず、月日だけが過ぎていきました。
そこへ、前述のような不可思議な出来事があり、今日の作品があります。
もともと作画の西崎さんと原作の渡辺さんは、バレーボールマンガを描くために、それぞれが活動しつつ、何年も前から意見を交わしていたというのを先日初めて伺いました。このお二方の情熱が作品にも反映されているのではないかと思います。
主人公の阿月は、「嫌がらせ」(=I)と「だまし」(=D)の“IDバレー”をモットーとしています。バレーボール経験者である原作の渡辺さんだからこそ、臨場感のある戦略に仕上がっています。
これに「極限状態の人物」を描かせたらピカイチの西崎さんの絵が加わって、万年1回戦敗退チームが全国制覇を目指す“アツイ”中学生チームができあがるわけです。
今後、ライバル中学校のカッコイイ個性派選手たちが続々登場予定です。
阿月の嫌がらせとだましに満ちた作戦に、ご期待ください!
データから作戦を練るアナリストでありながら、数値には出ないものを武器に勝ち抜く阿月の「嫌がらせとだまし」に満ちた“IDバレー”。
全日本監督の座を懸けて、私立中学のコーチに就任。ようやく1勝したものの2回戦負け。しかしその「負け」でさえ次につなげていく。
乱暴に思える作戦も、選手のコンディション、メンタル、想定しうるすべての材料で練り上げられた緻密なもの。
阿月の計画をもとに、「負けても笑って」いられたチームが、「全国制覇」を目指すチームに成長していく過程が楽しみになるマンガです。
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