注目映画紹介:「エンド・オブ・ウォッチ」 ギレンホールが危険地帯の警察官を好演

「エンド・オブ・ウォッチ」の一場面 (C)2012 SOLE PRODUCTIONS,LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS,LLC ALL RIGHTS RESERVED
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「エンド・オブ・ウォッチ」の一場面 (C)2012 SOLE PRODUCTIONS,LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS,LLC ALL RIGHTS RESERVED

「トレーニングデイ」(2001年)や「S.W.A.T.」(03年)の脚本家として知られるデビッド・エアーさんの監督作「エンド・オブ・ウォッチ」が17日に公開された。脚本もエアー監督が手掛けた。エアー監督は10代のころ、この作品の舞台となった米ロサンゼルスの危険地帯サウス・セントラル地区に住んでいたそうで、そのときの経験を形にしたのが「トレーニングデイ」であり、今作も当時の体験がベースになっているという。

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 サウス・セントラル地区を担当する白人巡査テイラー(ジェイク・ギレンホールさん)とメキシコ系巡査のザバラ(マイケル・ペーニャさん)は、警察学校からの同期で、公私ともによい関係を築いている。日々対峙(たいじ)する事件は危険かつおぞましいものばかりだが、それでも情熱を持って任務に当たっていた。そんな中、2人はメキシコの麻薬カルテルの秘密に触れるものを目撃してしまい……という展開。

 テイラーを演じるのは、「ミッション:8ミニッツ」(11年)や「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」(10年)などで主演したギレンホールさん。今作で製作総指揮も務め、これまでの二枚目ならではの役柄とは明らかに異なる、血がたぎる男をスキンヘッドで演じており、その変貌ぶりは、「トレーニングデイ」でのデンゼル・ワシントンさんに匹敵する。映画は、テイラーがデジタルビデオカメラで勤務の様子を記録するという設定で進んでいく。それが、YouTubeの映像を見せられているようで映画が始まった当初は違和感ありだったが、慣れてくると臨場感として受け入れることができ、さらにクライマックスでは、その映像効果がうまく生かされていた。警察官、とりわけ今作のような危険地帯で働く彼らが遭遇する、生ぐさく衝撃的な事件の数々に圧倒される。警官はカッコいい、などと生ぬるいことを言っていられなくなる。17日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開中。(毎日新聞デジタル)

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