ハヤカワSFコンテスト:第1回大賞に六冬さんの「みずは無間」

 早川書房が新設したSF小説の新人賞「第1回ハヤカワSFコンテスト」の最終選考会が2日に行われ、六冬(むとう)さんの長編SF小説「みずは無間」が大賞に決定した。

ウナギノボリ

 六冬さんは、1970年5月、長野県岡谷市生まれ、信州大経済学部卒。会社勤めのかたわら小説を執筆している。日本SF新人賞最終候補歴と、SFマガジンの「リーダーズ・ストーリイ」の入選歴がある。「みずは無間」は、惑星探査機に搭載された、雨野透という男性の人格を持つAI(人工知能)が宇宙をさまよう中で、人工生命体と出会い、その対話が語られる……というストーリー。

 同賞は、日本のSFの振興を図る「ハヤカワSF Project」の一環としてスタートした新人賞。中編、長編を対象とし、受賞者にはメダルと副賞100万円が贈呈される。受賞作は単行本化、電子書籍化されるほか、電子書籍は英語や中国語に翻訳され、海外に配信される。また、映画やゲーム、アニメなどとのメディアミックス展開が目指される。最終選考は、東浩紀さんや神林長平さん、小島秀夫さん、早川書房の塩澤快浩編集部長の4人によって行われた。贈賞式は 11月17日に東京・信濃町の明治記念館で開催される。(毎日新聞デジタル)

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