PS4:注目の新型機を体験 ゲームショウで一般公開

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 14年2月の発売が決まったソニー・コンピュータエンタテインメントの新型ゲーム機「プレイステーション4」が、19日に開幕した「東京ゲームショウ2013」でお披露目された。関係者向けのビジネスデーにもかかわらず実に最長450分待ちと来場者の注目も高かった。21日からの一般公開に先駆け新型機を体験してみた。(毎日新聞デジタル)

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 7年前に登場したPS3の後継機にあたるPS4は、PS3をはるかに上回るグラフィック性能に加え、プレー動画をネット上で共有できるなどのソーシャルネットワーク要素や、データ処理に負荷のかかる計算を別のコンピューターやサーバーにさせる「クラウド」技術の活用といった新機軸も盛り込まれている。

 今回の東京ゲームショウでは、日本では本体とセットで提供されるアクションゲーム「KNACK(ナック)」(SCE)や「アサシン クリード4 ブラックフラッグ」(ユービーアイソフト)、「真・三國無双7 with 猛将伝」(コーエーテクモゲームス)などが体験できる。

 日本のユーザーは誰もが一度手にすることになる「KNACK」は、丁寧なつくりのアクションゲームだ。0.7~10メートルまで体の大きさを変える主人公のナックが敵を倒しながら進んでいくが、小さくなる時には、体に付いた破片が四散し、大きくなる時には、飛び散っていた破片が再び集まるといった細かい部分まで細かく描きこまれている。敵が飛ばしてくる毒々しい液体さえも、光源が分かる美しいグラフィックで表現されている。ダウンロードタイトルの「Hohokum(ホホクム)」は、カラフルな世界を蛇のようなキャラクターになって旅していくゲームだが、こちらもあざやかなグラフィックで楽しい。

 分かりやすく違いを感じられたのは「真・三國無双7 with 猛将伝」。先日行われた発表会で敵の表示数が増えたことがアピールされていたものの正直ピンとこなかった。しかし、実際遊んでみると、PS3版と比べてかなり遠くまで見渡すことができ、遠くから弓兵が矢をつがえている様子まではっきり分かる。眼前に広がる大軍を“一騎当千”で相手にするゲームだけに、これまでより大勢の敵をなぎ倒す快感が味わえる。

 残念ながら動画共有などの新要素を体験することはできなかったものの、意外なところで、PS4のコントローラー「デュアルショック4」は、PS3の「デュアルショック3」に比べて作りが良くなっている。持参した私物の「デュアルショック3」と持ち比べてみたが、重さはほとんど変わらない。持ってみた感じも、コントローラーの下部にふくらみができていて、これまでより手のひらや親指の付け根にフィットする感じだ。

 また、コントローラー中央上部に付けられたタッチパッドは、そのままボタンとして押し込むこともでき、タッチだけでは味わえない独特の手ごたえをもたらしている。さらに、コントローラー自体にスピーカーが付いているほか、ヘッドセットの差し込み口もあり、これまでのようにテレビからコードを引っ張ってこなくてもいいのは地味にうれしい変化だろう。

 かつてPS3が登場した時に、ブルーレイディスクの再生に対応し、美しいグラフィックをうたったものの、「性能は高いがソフトを開発しづらい」と言われ、初期のコントローラーにもプレーヤーの動きを感知できるモーションセンサーを付けたものの、対応ソフトもほとんどなく、やがてワイヤレス機能以外はPS2のコントローラーと大差ない現行のものに差し替えられた経緯がある。そうした歴史を踏まえて出来上がったPS4は、派手さはないものの、堅実でより開発しやすさや遊びやすさを追求しているようにみえる。日本では来年2月の登場となるが、これまでにない実直なつくりがユーザーにどう受け入れられるのか注目していきたい。

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