島袋寛子:ミュージカルを体験「歌い方や表現の幅広がった」 新作「SONG WRITERS」出演

自身2作目のミュージカル出演となる「SONG WRITERS」や最近の音楽活動について語った島袋寛子さん
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自身2作目のミュージカル出演となる「SONG WRITERS」や最近の音楽活動について語った島袋寛子さん

 人気ダンスボーカルグループ「SPEED」のメンバーでソロでも活躍中の歌手の島袋寛子さんが、10月5日に開幕するミュージカル「SONG WRITERS(ソング・ライターズ)」に出演する。作詞家の森雪之丞さんが脚本・作詞・音楽プロデュースを担当し、俳優の岸谷五朗さんが演出を手がける本格的オリジナルミュージカルで、島袋さんは、ミュージカル女優の卵、マリー・ローレンス役で舞台に立つ。最近は、ソロ歌手としても、故郷の沖縄をテーマにしたコンセプトアルバム「私のオキナワ」を発表するなど、多彩な活動を行っている島袋さんに、今回のミュージカルへの意気込み、音楽活動との両立などについて聞いた。(水白京/毎日新聞デジタル)

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 「SONG WRITERS」では、屋良朝幸さん演じる作詞家のエディ・レイクと、中川晃教さん演じる作曲家のピーター・フォックスの共通の歌姫マリーとして登場する島袋さん。「エディは私個人からするとすごく魅力的に描かれていて、ピーターは気弱な人。対照的なキャラクターではあるんですけれど、この2人の友情も見えますし、そこに私が入ってくることで、ちょっとのことで人生が大きく変わったり、思いもよらなかった展開が起こったり……。だから(マリーは)キーパーソンですね」と役について説明する。島袋さんはマリーが歌姫だからこそ「魅力的な女性でなければいけないなと思ってます。女性って、時には小悪魔になったり、時には優しい聖女のようだったり、けっこう振り幅がありますよね。マリーという役の中に、そういういろんな要素を入れたいと思ってます」と意欲を燃やしている。

 島袋さんがミュージカルの初舞台を踏んだのは、2007年の「モーツァルト!」で、その後、10~11年で同作の再演にも出演。「ものすごく心を動かされたし、感動して、もっと舞台の世界のことを知りたい、追求したいと思ったんです。物語に入って、みんなで作り上げるっていう感覚がものすごくワクワクすると同時に、やりがいを感じたんですね」とミュージカルの魅力を実感したという。

 その一方で、今夏には初の沖縄企画アルバム「私のオキナワ」をリリースし、歌い手としての新たな取り組みも積極的に行っている。表現者・演者として島袋さんは「ミュージカルを経験して、そこで得たものを(歌手活動に)生かすことはしたいし、歌い方や表現の幅、視野ももちろん広がったと思います。私の中では一つ一つが一人の人間としての経験であり、チャレンジ。今回のミュージカルでも、自分が技術として持っている引き出しのどこを使うのかを稽古の中で探りながらやってます」と明かす。

 実は、今回の「SONG WRITERS」の具体的なストーリーと役どころは「幕が開くまでのお楽しみ」ということで詳しくは明かされていない。そんな舞台の内容について、島袋さんは「私の役のことを話すと全部ネタバレしちゃうんですよね(笑い)。『秘密があれば』っていう曲を歌うんですけど、この人、秘密が多いかもしれないね、みたいな。ただ、普段(島袋寛子として)歌ってるときには見せないような、“こんなこともするの?”という姿が見れると思いますし、エネルギッシュでパワーがあってキラッとした、宝箱をひっくり返したような作品になっていると思うので、ぜひそれを皆さんに確かめに来てほしいなって思います」とアピールした。

 <プロフィル>

 しまぶくろ・ひろこ 1984年4月7日生まれ、沖縄県出身。96年8月、女性4人組グル−プ「SPEED」のメンバーとしてデビュー。99年8月、ソロデビュー。2000年にSPEEDは解散するが、01年と03年に期間限定で復活し、08年8月に本格的に活動を再開した。同年10月、芸名を「hiro」から本名の島袋寛子に変更。今年8月に沖縄にまつわる楽曲のカバーと沖縄に縁のあるアーティストを中心に制作された新曲を収録した企画アルバム「私のオキナワ」を発表。ミュージカルは07年(10年に再演)の「モーツァルト!」以来2作目。「SONG WRITERS」は東京公演(10月5~30日、日比谷シアタークリエ)、名古屋公演(11月12日 、愛知県芸術劇場大ホール)、大阪公演(11月16、17日、森ノ宮ピロティホール)を予定。

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