市川実和子:ブームは「牡蠣の本」と「馬油」 等身大の日常を明かす

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 女優の市川実和子さんが出演する舞台「シダの群れ3 港の女歌手編」が、11月6日から東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで上演される。岩松了さんが脚本・演出を手がける人気任侠(にんきょう)シリーズの第3弾で、市川さんは前作に続いて2回目の出演。市川さん演じるヨシエは、前作では看護師でヤクザの女だったが、今回は看護師をやめて港町にあるバー「スワン」で働き始める。役どころについて「任侠の世界に魅力を感じている一風変わった女性。前作でのヨシエは好きな人にいちずなんですけど、いろんな人にも色目を使うという二面性がありました。でも人間って矛盾の中で生きていると思うんです」と語る市川さんの、“矛盾”を抱えた素顔の魅力に迫った。(毎日新聞デジタル)

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 市川さんは、10代から人気ファッション誌のカリスマモデルとして活躍し、2000年に映画「アナザヘヴン」で女優デビュー。スラリとしたスタイルにキュートな顔立ち。ナチュラルなのに洗練されている。そんな市川さんが、現在ハマっているのは、好物の「牡蠣(かき)にまつわる本を集めること」と「馬油」だ。

 もともと「レシピ本を読んだり、お料理教室に行ったりするのは好きなんです」という市川さんだが、「料理を作ることに興味があるわけではなく、料理の歴史とか道具とか。どうして塩は高い位置から振ったほうがいいのか、とかそういう理由を知るのが楽しい」と一風変わったアプローチで楽しんでいるという。「牡蠣の本も、その生態にも触れているM.F.K.フィッシャーさんの『オイスターブック』や、桐島洋子さんがだんなさんとの牡蠣による巡り合わせをつづった『牡蠣は饒舌だった 美食の貝合わせ』といったエッセーを読んで楽しんでいます」と語る。

 また、「とくにこれといった美容法はない」という市川さんだが、「馬油はすごくいい。スキンケアは馬油だけってこともあります。今、自分の中ではやっています!」と笑顔で明かし、「それから最近、メークさんからいただいた口紅を必ずバッグに入れるようにしているんです。メークポーチはふだん持ち歩かないんですが、いいかげん大人なので、何かあったときのために……。実際使ってないんですけど、あるだけでちょっと気持ちが変わった気がします」と最近の変化を口にする。

 市川さんが語る日常は、意外なほど普通だ。「趣味もないし、運動とかも飽きっぽくて続かないんです」と苦笑し、「オーガニック食品はすごく好きだけど、ジャンクフードも好き。化粧品は好きだけど、メークはあんまり好きじゃない。料理本を集めたりスーパーに行くのは好きだけど、料理ってそんなに作らないし得意でもない」と、役柄同様に自身の“矛盾”も明かす。

 「私、極端なんです。それから、決まりごとがないのが、自分の決まりごとかもしれません。たぶんストイックになると、そこにしか目が行かなくなるタイプだと思うので」と自己分析。美しさの秘訣(ひけつ)についても、「美容や健康のために必ずやるということもないですし、ある程度、自分の中で許したり、許さなかったりする基準はあると思うんですが、それを絶対守ろうとは思わず、ルールを決めすぎないようにしています」といい、「スポーツも憧れるんですけどね。うっすら(ぜい肉も)乗っかってますよ」と笑いながら、自然体で語った。

 次回は、市川さんが出演する舞台「シダの群れ3 港の女歌手編」の見どころやけいこの舞台裏を聞く。

 <プロフィル>

 いちかわ・みわこ。1976年3月19日生まれ、東京都出身。「an・an」「CUTiE」などファッションモデルとして活躍後、2000年に映画「アナザヘヴン」で女優デビュー。その後、映画・テレビドラマ・舞台などを中心に活動。主な出演映画に「イン・ザ・プール」(05年)、「余命」(08年)、「八日目の蝉」(08年)、出演したテレビドラマに「ドン★キホーテ」(日本テレビ系)、「最高の離婚」(フジテレビ系)などがある。現在、ドラマ「ハクバノ王子サマ 純愛適齢期」(読売テレビ・日本テレビ系)に出演中で、11月16日から上演される舞台「シダの群れ3 港の女歌手編」に出演、11月22日から映画「すべては君に逢えたから」の公開を控えている。

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