アップルコンピュータの創業者スティーブ・ジョブズの半生を描いた「スティーブ・ジョブズ」が全国で公開中だ。2011年10月5日、56歳の若さで亡くなって初めての映画化。ジョブズを演じているのは「バタフライ・エフェクト」(2004年)や「ベガスの恋に勝つルール」(08年)などの作品で知られるアシュトン・カッチャーさん。彼のジョブズ氏との瓜(うり)二つぶりも話題になっている。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
映画は、2001年のアップルコンピュータの社内ミーティングで幕を開ける。スピーチをしながらポケットから画期的なデバイス(装置)を取り出すジョブズ。それこそが、のちに爆発的にヒットし、社会的にも革命をもたらしたiPodだ。映画はそこから時代をさかのぼり、彼の大学時代(実際は中退していたが)やビデオゲームメーカー時代の仕事ぶり、のちにアップル社の共同創業者となるスティーブ・ウォズニアック(ジョシュ・ギャッドさん)との出会い、さらにアップル社から追い出され、再び返り咲き、確たる地位を築いていく姿を駆け足で描いていく。
横暴でわがままで、才能のない人間や努力をしない人間はあっさり切り捨てる。その一方で、何か一つヒントを得ると、そこに自分のアイデアをつぎ込み、新たな形を生み出す才能のすごさ。そうしたジョブズ氏の姿を映画では見せていく。ただ、数ある評伝を手際よくまとめた印象を受け、彼の人柄や偉業を総括的に知るにはよいが、そうではない、彼のことをもっと深く知りたいと思うジョブズファンは、物足りなさを感じるかもしれない。注目されたカッチャーさんの演技も、確かに晩年のジョブズは、それが本物かと見まごうほど酷似している。だが、その役作りが見られる場面は少なく、その点においても残念さはぬぐえなかった。1日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌の制作会社、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)で主人公モアナが楽曲「ビヨンド ~越えてゆこう~」を歌う劇…
人気グループ「なにわ男子」の長尾謙杜さんが、2025年4月4日公開の映画「おいしくて泣くとき」(横尾初喜監督)で劇場映画初主演を務めることが11月22日、分かった。ヒロイン役は俳…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の日本版エンドソング「ビヨンド ~越えてゆこう~」を、ガー…
故・坂本龍一さんが指揮をとった2014年のフルオーケストラ公演「Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014」の模様が映画化され、2…
俳優の今田美桜さんが11月19日、東京都内で行われた映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督、12月6日公開)の完成披露舞台あいさつに、他のメインキャストと共に出席。美…