おおかみこどもの雨と雪:きょう地上波初放送! 細田守監督と宮崎あおいが見どころ語る

20日にテレビ初放送される「おおかみこどもの雨と雪」について語った細田守監督(左)と宮崎あおいさん
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20日にテレビ初放送される「おおかみこどもの雨と雪」について語った細田守監督(左)と宮崎あおいさん

 2012年に公開され、興行収入40億円を超えるヒットを記録した細田守監督の劇場版アニメ「おおかみこどもの雨と雪」がきょう20日午後9時から「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で地上波初放送される。本編ノーカットで放送される今作について、細田監督と主人公・花の声を担当した女優の宮崎あおいさんが久しぶりに再会し、見どころなどを語った。

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 ◇花の恋愛、結婚、出産、子育てまでの13年間を描く

 「おおかみこどもの雨と雪」は、「時をかける少女」(06年)や「サマーウォーズ」(09年)を手がけた細田監督の2作目のオリジナル作品。主人公の人間の女性・花の“おおかみおとこ”との出会い、恋愛、結婚、出産、子育て、“おおかみこども”の雨と雪の成長と自立までの13年間を描いている。花の声を宮崎さんが、花と子どもたちを優しく見守る“おおかみおとこ”の声を俳優の大沢たかおさんが担当し、最終興収は42億2000万円を記録する大ヒットとなった。

 ◇家族は現代の一番大きなテーマ(細田監督)

 −−「おおかみこどもの雨と雪」が20日に本編ノーカットで地上波初放送となります。

 宮崎さん:テレビで流していただけるというのは、見ていただける人の数も多くなると思いますし、うれしいですね。上手にコマーシャルが入ったりしたらいいなあと。

 細田監督:とてもいい時期、いい時間に放送していただけるなと。家族同士の絆についてや家族それぞれの進む道について考える作品なので、クリスマスも近く、家族みんなが集まるような本当にぴったりの時期に放送していただいて、ありがたいなと思いますね。

 −−細田監督は昨年9月にお子さん(第1子男児)が生まれて、この作品を作っていたときはまだいらっしゃらなかったので、作品に対する見方、感じ方が変わられたのではないですか?

 細田監督:本当にね、大きいんですよ。子供ができたこともそうだし、「おおかみこどもの雨と雪」を作ったということもすごく(自分の中で)大きいんです。家族であるとか、子育てとか、社会的にこんなに大きな意味があって、テーマとしてみんなで考えなくちゃいけないもんなんだということを、すごく強く感じました。

 価値観が常に変化して揺らぎ続ける中で家族像とかコミュニケーションのあり方のようなものを、変わらない部分と変えていかなきゃいけない部分とが同時にあって。そういった大きな社会と小さな家族というのはとても深く、密接につながっているし、家族というのは、現代の一番大きなテーマだという思いを新たにしました。

 −−宮崎さんは実際に花のように母親になった経験はありませんが……。

 宮崎さん:特別に経験していないから難しいということはなかったかなと思います。この作品の中で花と一緒に経験していくというか、大学生時代から始まって、子供が生まれて、成長していく過程を花と一緒に経験したような感じですね。

 −−この作品の中で雨と雪のとっくみ合いの大げんかがとても印象的でした。

 宮崎さん:お兄ちゃん(俳優の宮崎将さん)とそれなりにきょうだいげんかはしましたし、だからこそ今の仲のよさもあるのかなと思います。

 細田監督:俺一人っ子だから、そういうのうらやましいんだよな。けんかしたあとってどうやって仲直りするの? 気まずくなったりしないの?(笑い)

 宮崎さん:きょうだいだからしないんですよね。日常生活の中でふとしたきっかけで仲直りしますね。

 細田監督:へえ、いいなあ(笑い)。

 ◇穏やかで幸せな1年だった(宮崎さん)

 −−年末ですので、今年を振り返って、来年どういう年にしたいですか?

 細田監督:子供が昨年生まれて、今ちょうど1歳2カ月なんですけど、今年は0歳から1歳になるまでを見た年で、前半は大変だったんですけど、今は可愛いねといっていられるようになってホッとしてますね。

 でも、来年は「魔の2歳児」といわれているので、ちょっと反抗期というか。そういう扱いがやっかいな年に突入するので覚悟をしつつ、新作の方もやっていきたいなと思っています。

 宮崎さん:今年は自分のやりたいこと(編み物や料理)を自分のペースでやることができたので、すごく穏やかで幸せな1年でした。編み物は小さなポーチみたいなものとかタブレットケースとかを作りました。一人でこつこつやっているのがすごく楽しかったです。料理の方は、今年からお料理の連載(雑誌「SWITCH」の「宮崎あおい。世界をいただきます」)を始めて。自分が行った国のおいしかったものとかを連載の中で作らせていただいているのでそれも楽しかったです。

 来年も今と変わらず穏やかに毎日が過ぎていったらいいなと思います。なんかもう老後みたいな感じで(笑い)。

 ◇冬に見るとまたひと味違う(細田監督)

 −−最後に、放送を楽しみにしている人に向けてメッセージを。

 細田監督:本当に放送時期がいいなと思うのは、この映画、最初の方でクリスマスがありますし、真ん中の方で雪山もありますし、夏っぽい部分も多いんですけど、冬に見るといい部分もたくさんあるので、ぜひ冬に見る「おおかみこども」もまた夏に見るのとひと味違う感じがすると思うので、楽しんでいただきたいなと思います。

 宮崎さん:ぜひ一度見られた方もテレビで今回放送されるので見ていただきたいなと思います。家族みんなで楽しめる作品なので、きっと見終わったあとにその映画について子供と話をしたりするとまた新しい発見があると思いますし、子供もお母さんってこんなふうに大切に育ててくれているんだなってことを改めて感じられたりするんじゃないかなと思うので、家族みんなで見ていただきたいなと思います。

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