TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている松尾さんが、2013年の年間ランキング(13年1月1日~12月15日)を基に、今年のゲーム市場を振り返った。
ウナギノボリ
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13年全体を振り返ってみると、3DSタイトルが圧倒的な売り上げでランキングの上位を占めました。1~3月は「ドラゴンクエスト7」(スクウェア・エニックス)、4~6月は「トモダチコレクション新生活」(任天堂)、7~9月は「モンスターハンター4」(カプコン)、10~12月は「ポケットモンスターX・Y」(ポケモン)と、どの時期にも人気タイトルのリリースがあるという理想的な状態を維持できたのは大きいですね。
ハード市場はWiiUが販売された12年に比べると、新型ハードの発売がなかったころから大きく落ち込みました。12年はWiiの売り上げもよかったので、さすがにそれには及ばなかったということでしょう。PS4が14年2月に発売されると発表されたこともあってか、PS3も若干落ちました。
Vitaの躍進も大きなニュース。2月に実施された本体価格の値下げも大きく貢献し、大幅に台数を伸ばしました。ただ、流通の視点からいえば、値下げしているので売上額としてはまずまずといったところでした。ソフト市場も「ゴッドイーター2」(バンダイナムコゲームス)、「討鬼伝」(コーエーテクモゲームス)をはじめ、ヒット作もそろってきました。
ソーシャルゲームの伸張が叫ばれていた12年と比べてみると、「モンスターハンター4」が400万本を突破したりと、ゲーム機ならではのタイトルの人気が揺るがないことを感じさせてくれた年でした。14年は、待望の新型ハードPS4の発売に加え、安定期に入った3DSなど、好材料も多いですね。WiiUも「マリオカート8」(任天堂)、「大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiU」(同)などの期待作が控えており、注目しています。
1位 モンスターハンター4(3DS)
2位 ドラゴンクエスト7(3DS)
3位 ポケットモンスターX(3DS)
4位 ポケットモンスターY(3DS)
5位 トモダチコレクション新生活(3DS)
6位 とびだせどうぶつの森(3DS)
7位 グランド・セフト・オート5(PS3)
8位 ルイージマンション2(3DS)
9位 ワンピース海賊無双2(PS3)
10位 ライトニングリターンズファイナルファンタジー13(PS3)
松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー
「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。
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