佐藤隆太:小川洋子原作のドラマ「人質の朗読会」に主演

「人質の朗読会」のキーカット=WOWOW提供
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「人質の朗読会」のキーカット=WOWOW提供

俳優の佐藤隆太さんが、小川洋子さんの小説を映像化するスペシャルドラマ「人質の朗読会」に主演することが20日、明らかになった。南米のテロ事件で死亡した日本人人質の生前の声が収められたテープを中心とした物語で、テープを公開するラジオ局記者を演じる佐藤さんは、「これは、物語を語る人と、それに耳を傾ける人たちのドラマです。小川さんが原作で書いた言葉を、できるだけそのまま映像にしたい。それは監督や脚本家をはじめ、映像化に関わった全員に共通する思いでした」と語っている。

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 「人質の朗読会」は、「博士の愛した数式」「妊娠カレンダー」などの作品で数々の受賞歴を誇る小川洋子さんの同名小説が原作。南米のとある国で発生したテロ事件で、日本人の人質6人が全員死亡する。2年後、ラジオ局の報道記者の中原誠一(佐藤さん)は、遺族の1人から電話を受け、人質の声が収められたテープを託される。それは当時、事件解決に動いていた政府軍が仕掛けた盗聴器によるもので、そこには、拘束された6人それぞれが心に残っている出来事を発表する“人生の朗読会”が収録されていた……。

 小川さんは今回のドラマ化にあたり、「ありふれた人生にも必ず、かけがえのない物語が結晶のようにひそんでいる。ドラマの登場人物たちの声を耳にした人は誰も、自分の胸に隠された結晶を、そっとすくい上げたくなるに違いない」とコメントを寄せている。

 中原にテープを託す遺族・平澤ひとみを波瑠さん、遺族の中でただ1人テープの公開に反対する堂島洋子を西田尚美さん、拘束された人質役で大谷直子さん、長谷川朝晴さん、原日出子さん、阿南健治さん、三浦貴大さん、鷲尾真知子さんが出演する。監督は「時をかける少女」の谷口正晃さんが務める。3月8日午後8時からWOWOWプライムで放送。

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