マンガ質問状:「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」 連載開始当初からドラマ化を意識

横幕智裕さん作、竹谷州史さん画のマンガ「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」(集英社)
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横幕智裕さん作、竹谷州史さん画のマンガ「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」(集英社)

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、現在フジテレビ系で連続ドラマも放送されている横幕智裕さん作、竹谷州史さん画のマンガ「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」です。グランドジャンプ(集英社)編集部に作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 ポイントは二つあります。一点は科学捜査に関わる民間の研究所についてです。実際に存在するのですが、多くの方はその存在を知りません。従来の科捜研モノと違い、刑事事件以外も担当するので、今、話題の親子DNA鑑定や遺言状筆跡鑑定などを行うため、そこには悲喜こもごも、さまざまな人間ドラマが存在するのです。マンガ家・竹谷さんは人々の機微をとても上手に描画してくれています。もう一点は、主人公の記憶喪失に由来する縦軸の殺人ミステリーです。大きな謎なのですが、横幕さんの緻密な原作により、非常にテンポよくひもとかれていくので、とても読み応えがあると思います。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 本作の取材・監修先の法科学鑑定研究所はテレビドラマの鑑識シーンなど非常に多くを監修されており、テレビドラマの脚本家であった横幕さんがその存在を早くから意識されていたそうです。当初は「オプ~民間科捜研調査員~(仮)」というタイトルでしたが、ギリギリで出た「Smoking Gun」(決定的証拠の意)という言葉がすごくよかったのでタイトルに入れ、さらには既にできあがっていた1話目に無理やり「決めぜりふ」として挿入することになりました。

 −−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。

 グランドジャンプ創刊当初、「大人の、社会派のマンガ」をやろうという旗振りがあり、本作は始まりました。その際、横幕さん竹谷さんとも相談し、明確に実写ドラマ化を目指して内容を絞り込み、「大人のためのクオリティー」を意識して創り上げてきました。結果的に連載開始直後から各局・各制作プロから非常に多くの興味をお寄せいただき、お陰様で見事にドラマ化につなげることができました。さらに偶然とはいえ自分の担当作品「Dr.DMAT」と連続クールでドラマ化が決まった際にはとてもうれしかったです。

 −−今後の展開は?

 雑誌連載ではすでに描き始めていますが、いったん謎が解かれたかに見えた「失われた12時間の記憶(ミッシング・トゥエルヴ)」が、次々にひっくり返っていきます。その後も張られていた伏線がどんどん回収されていきますので、どうぞご期待ください!! そして、放送開始となるドラマ「SMOKING GUN~決定的証拠~」。香取慎吾さんをはじめ豪華キャストの熱演や、ドラマ「JIN−仁−」「ルーキーズ」を手がけた高見優さんの音楽にも注目です。さらには脚本もとても面白いです! 原作との違いも含め、ぜひ楽しんでいただければ幸いです。

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