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グランドジャンプ:編集長に聞く 「現実の中でドラマ性を追求した作品」がヒット

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 2011年に休刊した青年向けマンガ誌「ビジネスジャンプ(BJ)」と「スーパージャンプ(SJ)」の後継誌として同年11月に創刊された「グランドジャンプ(GJ)」。「甘い生活 2nd season」などBJ時代から続く長寿マンガや人気サッカーマンガの新シリーズ「キャプテン翼 ライジングサン」が連載中だ。「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」など実写ドラマ化される作品も生み出し、発行部数は21万部を誇る。同誌の藤江健司編集長にGJの魅力を聞いた。

 ◇グランドジャンプの系譜

 11年11月に創刊された「グランドジャンプ」は同年に休刊した青年向けマンガ誌「ビジネスジャンプ(BJ)」と「スーパージャンプ(SJ)」の後継誌という流れをくんでいる。1985年5月に創刊されたBJは「ヤングジャンプ(YJ)」の増刊として発行され、YJの少し上の世代を読者として想定していた。一方、88年10月に創刊されたSJは「週刊少年ジャンプ」の“卒業生”を想定。「読者の年齢もテイストも重なっている部分が多く、YJと週刊少年ジャンプの作家同士の交流もフレキシブルになっている」ことから、BJとSJをかけ合わせてGJが生まれた。

 現在のGJの連載作品はBJで約20年連載された「甘い生活」の「2nd season」や、SJ、「グランドジャンプPREMIUM」で連載されたシリーズの新作「王様の仕立て屋~サルトリア・ナポレターナ~」などの長寿作や、ドラマ化された「Dr.DMAT~瓦礫の下のヒポクラテス~」、「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」などが並ぶ。93~99年に週刊少年ジャンプで連載された「地獄先生ぬ~べ~」のスピンオフ「霊媒師いずな Ascension」や81~88年に週刊少年ジャンプで連載され、その後もYJなどで続編が連載された人気サッカーマンガの新シリーズ「キャプテン翼 ライジングサン」も連載中で、子供のときから週刊少年ジャンプやYJを読んできた40歳前後の読者層をがっちりとつかんでいる。

◇キーワードは「現実の中でのドラマ性」

 GJの連載陣の柱の一つとして、「現実社会の中でのドラマ性」を描いた作品が挙げられる。ドラマ化もされた「Dr.DMAT~瓦礫の下のヒポクラテス~」は災害派遣医療チーム(DMAT)が舞台だが、医者を「奇跡を起こす」ヒーローとして描くのではなく、「救える命もあるし、救えない命もある」という現実とともに災害医療の最前線で繰り広げられるドラマを描いている。「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」は、テレビドラマの脚本家が長年温めていたアイデアを担当編集者が聞きつけ、マンガ化に至ったという作品で、民間の科学捜査研究所を舞台に、元警視庁の科捜研のエースがDNA鑑定や画像分析、筆跡鑑定などの科学技術を駆使して事件を解決していくさまを描き、主人公の過去にまつわる謎もからんだドラマ性が話題を呼んでいる。

 両マンガの舞台となっているDMATや科学捜査にかかわる民間の研究所も聞き慣れない名称だが、実在する団体や施設を舞台にしており、“現場”に携わった専門家が監修した上で、普段はなかなか見たり知ることのない世界をリアルに描いている。そんなリアリティーあふれる組織の中でもがきながらも前に進む登場人物たちのドラマが読者を引きつけ、いずれもドラマ化されている。

 「GJはサラリーマン、仕立屋、医者など、実在の社会や職業をテーマに、その中でもがく人物たちのドラマを描いていて、GJの読者層と重なっている。社会に出て、勝ちも負けも知っている人たちが、どう勝っていくか。それぞれの仕事や職業の中でどういう道、キャリアを積み上げていくかを一つの柱にできればいいと思う」と藤江編集長は力を込める。「単なるヒーローものでは『うそっぽい』と思われてしまう。リアリティーを突き詰めつつ、夢もあるのがGJ。これを読んで、いろんなことを忘れて元気を出してもらえたらいい」と読者に呼びかけている。

 一方、GJ増刊の月刊誌「グランドジャンプPREMIUM(GJP)」は5月号からリニューアルし、ゆでたまごの人気格闘マンガ「キン肉マン」特別編を掲載。28日発売の6月号からは「地獄先生ぬ~べ~」の新連載もスタートする。GJPでは本誌(GJ)の人気を超えるような作品を目指し、チャレンジ作を掲載していく予定だという。GJ、GJPからさらなるヒット作が生まれるか、今後の動向にも目が離せない。

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