MD松尾の月間ヒット予測:討鬼伝、ペルソナに期待 妖怪ウォッチも 14年8月

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

ウナギノボリ

 例年であれば、夏休み商戦の8月は7月に発売された人気タイトルを売っていくというロングセラー中心の動きなのですが、昨年の8月は力のある新作タイトルが発売されました。入念な長期プロモーションですごい数の予約を集めた「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」(PS3、バンダイナムコゲームス)をはじめ、予想以上の伸びを見せた「ディズニー マジックキャッスル マイ・ハッピー・ライフ」(3DS、同)、「ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア」(PS3、スクウェア・エニックス)もよかったですね。また、現在大ブレーク中の「妖怪ウォッチ」(3DS、レベルファイブ)も当時は発売2カ月目にもかかわらず6位につけ、メーカーのファンを中心にこのころから注目されていたということでしょう。

 さて、今年の8月も昨年に続いて有力タイトルがそろっており、「妖怪ウォッチ2 元祖/本家」(3DS、レベルファイブ)のブレークも続いていると思われるので、売り上げでは前年超えも期待できそう。

 トップと予想しているのは昨年スマッシュヒットした人気アクションの新作「討鬼伝 極」(Vita・PSP、コーエーテクモゲームス)のVita版です。ジャンルを問わず人気作を買う傾向の強い昨今にあって、こういった“共闘”アクションのユーザーは、同じジャンルの新作をずっと買い続ける傾向がみられます。ユーザーの意見を取り入れた積極的なアップデートが評価されているシリーズですし、作品を流れる和の雰囲気も相まって予約も好調です。

 「ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド」(PS3)も期待のタイトル。前作も想定以上のヒットを記録しましたが、今回はテレビアニメが放送されていることもあり、かなり売れるのでは。「ゼルダ無双」(WiiU、任天堂)はWiiU久々のビッグタイトル。「マリオカート8」はファミリー層の獲得に貢献しましたが、こちらはコアゲーマー向けということもあって本体のけん引にも期待が持てそうです。

 ◇14年8月のヒット予測

1位 討鬼伝 極(Vita)

2位 妖怪ウォッチ2 本家(3DS)

3位 妖怪ウォッチ2 元祖(3DS)

4位 ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド(PS3)

5位 ゼルダ無双(WiiU)

6位 ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション2(3DS)

7位 討鬼伝 極(PSP)

8位 ヨッシー New アイランド(3DS)

9位 ウルトラストリートファイター4(PS3)

10位 閃乱カグラ2−真紅−(3DS)

 ◇参考資料 13年8月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル(PS3)

2位 ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア(PS3)

3位 ディズニー マジックキャッスル マイ・ハッピー・ライフ(3DS)

4位 マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー(3DS)

5位 逆転裁判5(3DS)

6位 妖怪ウォッチ(3DS)

7位 魔装機神3(PS3)

8位 ドラゴンズクラウン(PS3)

9位 トモダチコレクション 新生活(3DS)

10位 ワンピース ROMANCE DAWN 冒険の夜明け(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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