特撮映画シリーズ「ゴジラ」のハリウッドリメーク版「GODZILLA」(ギャレス・エドワーズ監督)が25日に公開される。今作は1998年に公開された「GODZILLA/ゴジラ」(ローランド・エメリッヒ監督)に続く2作目となるハリウッドリメーク版。日本からは“芹沢”の名を持つ科学者役で渡辺謙さんが出演。吹き替え版には佐野史郎さんや佐々木勝彦さん、波瑠さんが参加している。フルCGで描き上げられたまったく新しいゴジラの姿は必見だ。
ウナギノボリ
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1999年、日本の原子力発電所で事故が発生し、原発に勤務するジョー・ブロディは妻のサンドラを失ってしまう。同じ頃、日本人研究者の芹沢博士はフィリピンの鉱山で謎の巨大古代生物の痕跡を発見する。15年後、ジョーは原因を探るため、立ち入り禁止になっていた原発跡地に侵入し警察に逮捕されてしまう。知らせを受けた息子のフォードは日本に向かうが……というストーリー。
1954年製作の第1作から60周年を記念して公開された今作は、エンターテインメント作品として完成度が高く、オリジナルの持つメッセージ性も含めゴジラの魅力が見事に詰め込まれている。日本に先がけて公開された各国で興行成績1位を記録していることは、“新しいゴジラ”として世界で受け入れられた証拠なのではないか。日本生まれのゴジラでありながら日本公開が世界に遅れたというのは残念だが、映画を見始めたらそんな小さなこだわりは吹っ飛び、外見が多少日本版とは異なるが、ゴジラが動いている姿を見るだけで圧倒される。何より肉弾戦で暴れまくり縦横無尽には破壊の限りを尽くすゴジラ。そして必殺技の破壊光線やおなじみの雄たけびなど随所に見せる“ゴジラらしさ”に、復活を喜び、「おかえり!」といいたくなる。怪獣アクション作としての娯楽性だけでなく、パニックスペクタクルの緊張感もあり、クライマックスのバトルシーンにはテンションが上がるはず。本家の雰囲気も残しつつ新たに描かれたゴジラは魅力十分で、行き過ぎた科学への警鐘や人間のおごりといった“裏テーマ”も描かれ、オールドファンをも納得に違いない。TOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もOKと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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