「機動警察パトレイバー」シリーズの実写化プロジェクト第4弾となる「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第4章」が30日に公開される。「パトレイバー」は、歩行式の作業機械・レイバーが実用化された近未来を舞台に、レイバー犯罪に立ち向かう警視庁の特科車両二課中隊(特車二課)の活躍や泉野明ら隊員の日常を描いたSF作品。第4章は、慰安旅行のため訪れた熱海で、現れた怪獣と対峙(たいじ)することになった特車二課の姿を描く「エピソード6 大怪獣現わる 後編」と、特車二課棟のオフィスに仕掛けられた爆弾を捜索する「エピソード7 タイムドカン」の2話で構成されている。エピソード6は今シリーズの総監督も務める押井守監督、エピソード7は「真・女立喰師列伝」などの湯浅弘章監督がメガホンをとった。
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「エピソード6」は、熱海に大怪獣が出現し街を焼き尽くすが、裏には財政復活を画策する市長の陰謀があった。海洋学者・七海言子に権力の魔の手が迫るが、特車二課はどっちつかずの傍観を決め込む。怪しげな映画プロデューサー(スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー)の演出もあり、怪獣騒ぎはますますエスカレートし、巨大海棲生物はたびたび綱代湾に姿を見せる。自衛隊の出動を目前に、イングラムのリボルバーカノンが火をふくとき、大怪獣の真実が明らかになる……という展開。「エピソード7」は、特車二課に爆弾を仕掛けたという電話があり、山崎(田尻茂一さん)の鳥小屋が爆発する。その後、二課棟オフィスの大爆発から棟内の捜索が始まり、警官にあるまじき禁制品が数多く出てくる中、再び大爆発が発生。やむなく緊急避難を余儀なくされた特車二課にさらなる大型爆弾のわなが迫る……という物語。
全7章立ての実写シリーズも、はや中盤となる4作目。押井監督自身もコメント出していたが、エピソード6の見どころはやはり“GA★PA”だろう。今作の舞台である熱海は、日活が製作した唯一の怪獣映画「大巨獣ガッパ」の舞台でもあり、今作にも巨大海棲生物「ガッ★」が登場。ほかにもゴジラやモスラ、ジョーズなどへのオマージュも数多く盛り込まれ、特撮ファンの心をわしづかみにする。第3章での前編ではテンポがやや遅かったが、後編では熱海に上陸した大怪獣がこれでもかと破壊の限りをつくし、うっぷんを晴らしてくれる。名所が怪獣に破壊されるのは定番だが、物語は意外な結末を迎え驚きのあまり呆然としてしまうことだろう。エピソード7は特車二課による“爆弾もの”で、緊迫感がありながら、ユーモアも感じさせる独特の世界観が楽しい。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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