俳優の妻夫木聡さん主演の映画「バンクーバーの朝日」(石井裕也監督)がこのほど、カナダ・バンクーバーで開催されている「第33回バンクーバー国際映画祭」でワールドプレミア上映された。映画は戦前カナダに実在した日系人野球チーム「バンクーバー朝日軍」を題材にした作品。上映後、観客からの温かい拍手に妻夫木さんは「きっと受け入れてくれると信じて今日ここにやって来ましたが、想像を超えていて、映画を見ながら応援する声や笑い声を聞いた瞬間に涙が出てきました」と感激していた。
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バンクーバー朝日軍は、1914~41年にバンクーバーで活動した日系カナダ移民の2世を中心とした野球チーム。41年の太平洋戦争勃発に伴い、選手たちは「敵性外国人」となり、強制移住させられてチームは解散した。2003年にカナダの移民社会、野球文化への功績が認められ、カナダ野球殿堂入りを果たしている。映画は、差別や貧困と戦いながら、日系移民に誇りと勇気を与えた朝日軍の活躍を描いている。
会場では上映後、スタンディングオベーションが起こり、作品をたたえる声があふれた。妻夫木さんは「この映画に自分が関わっているということが誇らしいですし、僕たちが刻み込んだ思いは、確実にバンクーバーの人たちにも伝わっていると身をもって感じました」と語り、「自分の出演作にこんなにパワーをもらったのは初めてのこと。必死になっている自分を見て泣いている自分っていうのもなんか嫌ですけどね」と笑った。
同映画祭には、出演している「KAT−TUN」の亀梨和也さんと石井監督も訪れ、亀梨さんは「この地で、この映画をバンクーバーの方たちと見ることができ、とてもうれしい」と喜び、石井監督は「バンクーバーで上映することで少なからず心配はありましたが、上映中、観客の皆さんも一緒になって朝日のことを応援してくれたのはうれしかったですし、単純に本当に来てよかったと思っています」と語った。上映前の舞台あいさつには、バンクーバー朝日で実際にプレーし、現在もカナダに在住しているケイ上西功一さんも駆け付けた。映画は12月20日公開予定。
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