10本以上のレギュラー番組を持つ人気お笑いコンビ「タカアンドトシ」が、11月に約5年ぶりとなる単独ライブを開催する。今年がコンビ結成20年となる“タカトシ”だが、はじめの7年間は故郷の北海道で活動し、その後東京に進出した。トシさんが「北海道にいたころはあっという間という感覚はなかった。でも東京に来てからの期間はあっという間でしたね」というと、タカさんも「時間の感覚、スピードが全然違う。北海道の5年分がこっちの1年分くらい、そんな感じです」と振り返る。
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2人は上京してからもバイトをしながら芸人を続け、漫才コンテスト「M−1グランプリ」で、出場資格のある結成10年目のラストイヤーに決勝進出を果たした。タカさんは「M−1に出られて、営業やって、ネタ番組とか徐々にテレビに出られるようになった。20年目っていうけれど自分の中ではまだ10年分くらい」と、コンビの立ち位置を語る。
「スポーツも職人の世界でも、20年ってベテラン扱いじゃないですか。この世界くらいじゃないですかね、20年目でもベテランにならないのは。引退がないから、ベテランはもっとベテランになっていく。まだヒヨッコ的な感覚ですね」とタカさん。「周りを見てたら、もっとベテランがいますから。ずっと下の若い気持ちでやっていけるんだな。そこがいいかもしれない」と、笑顔で語った。
芸人人生20年の間で、コンビ解散の危機はあったのか? トシさんは「なかったですね」と即答し、「そういうことを考えている暇さえなかった。ありがたいですが、めまぐるしいほど忙しかった」と振り返った。タカさんも「仕事がどんどん入ってくる。忙しいけれど、夢にみていたのでうれしいじゃないですか」と答えた。
さらに、タカさんは「解散するときは芸人を辞めるとき。僕のボケっていうのはすごく分かりにくいんですよ。(トシさんは)本当に全部分かっている」と断言し、「ずっと子供のころに見つけて、僕のボケが分かるように育ててきたポケモンなんで、俺の突っ込みを聞かせて、また新しいポケモンを育てるのは無理なんです」と、ポケモンに例えてトシさんとのコンビ愛を力説。トシさんは「ポケモンみたいな体型しやがって!」と突っ込みながらも「そういう感じです」と笑顔を見せた。
そんな2人に、芸人人生のなかで“心の師匠”と呼べる人物はいるのかを聞くと、「僕は人にあんまり相談したりもないんで(いない)」とトシさん。タカさんは「(トシさんは)本当にブレない。『やることこれだろ』って分かってるんでしょうね」とうなずき、「僕はいますね」と、放送作家の鈴木おさむさんの名前を挙げた。
タカさんは「結構ブレるタイプなんで、本当に悩んでしまう」といい、鈴木さんにはそういうときに助けてもらったという。鈴木さんは「自分のブレを治してくれる本当にすごい人」と尊敬の思いを明かし、「仕事のことはだいたい不安なんです。困ったとき、心が弱ったときには、すぐに(鈴木さんに)相談していた」と語った。
現在は相談の頻度が減ったというタカさん。「昔は仕事一番だったから、占いとかでも仕事運しか見てなかったけれど、今は子供もできて守るものができて、健康運を一番最初に見ますから」といい、「昔は芸人だったけれど今は父親です。そんな父親の単独ライブ、ぜひ見に来てください!」と照れ隠しにPRして、トシさんをあきれさせていた。
タカアンドトシ。タカ(1976年4月3日生まれ、北海道出身)とトシ(1976年7月17日生まれ、北海道出身)のコンビで、1994年5月結成。「いきなり!黄金伝説。」(テレビ朝日系)、「天才!志村どうぶつ園」(日本テレビ系)、「もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!」(テレビ朝日系)など、バラエティー番組を中心にレギュラー番組を10本以上持つが、多くのテレビ番組に出演する一方で、約2カ月に1度の頻度で新ネタライブを開催してきた。2009年に行った「勝手にM−1グランプリ」から5年ぶりとなる単独ライブ「タカアンドトシ20年目単独ライブinEXシアター~2020年東京五輪の正式種目に漫才を!~」は11月2、3日の2回公演。チケットは販売中。