島耕作:25年間、悪役・今野のルビ間違う 講談社が訂正

「今野輝常マガジン」の表紙に登場する島耕作(右)と今野輝常
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「今野輝常マガジン」の表紙に登場する島耕作(右)と今野輝常

 30年以上連載されているサラリーマンマンガ「島耕作」シリーズに登場する小悪党の脇役キャラクター「今野輝常(こんの・きつね)」の振り仮名(ルビ)が「こんの・てるつね」と誤って、25年間振られていたことが19日、明らかになった。発行元の講談社は「作者の弘兼憲史さんと、読者の方におわびします」と話している。

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 今野は、上司にはご機嫌取りをし、部下には厳しく当たる小悪党サラリーマンで、1989年に登場した。島耕作の部下だったが、何事にも筋を通す島を嫌って嫌がらせをしては失敗に終わり、島に自身の問題行動を忠告されて感情のままコップの水をかけるものの、島を慕う部下に逆に仕返しされるダメな人物として描かれている。

 同社によると、1990年の連載時、今野が耕作に代わって「ショウルーム課の課長」に就任するシーンがあり、名刺に「てるつね」とルビを振ったのが間違いの始まり。後日、今野が新入社員に自己紹介をするときにフルネームをボードに書き、「これが私の名前です。コンノ・キツネと呼んでください」「カハハハハ」と“渾身のギャグ”を放って見事にすべるシーンが描かれているが、その時、担当者は「てるつね」が正しく、「きつね」と読ませる冗談を今野が持ちネタにしていると誤解してしまったという。

 弘兼さんは今野を「最も好きなキャラクターの一人」といい、ルビの振り間違いは、今野のことが最近、弘兼さんと編集担当者の間で話題になり、長年間違えていたことが判明した。

 シリーズ最新作「会長 島耕作」には久々に今野が登場しており、同社はそれに合わせて電子マンガ「今野輝常マガジン」を電子書籍アプリ兼サイト「Dモーニング」の会員登録者を対象に配信する。約40ページで、今野が子会社の社長を解任されて一般社員に格下げされ、定年までのエピソードが読める。「今野輝常マガジン」には、「てるつね」ではなく、「きつね」とルビが打たれている。

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