高い演奏力とパワフルなライブパフォーマンスで、海外にも人気の6人組ガールズバンドの「Gacharic Spin(ガチャリック・スピン)」が、メジャーでの初シングル「赤裸ライアー/溶けないCANDY」を2月25日にリリースした。エンターテインメント性とオリジナリティーを追求する6人に話を聞いた。
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−−圧倒的なテクニックを持ったハードな演奏、ド派手に踊りながらお客さんをあおるダンサー。Gacharic Spinの音楽とステージは、本当ににぎやかでエネルギッシュですね。
FチョッパーKOGAさん:全員が主役みたいな感じですね。バンドというと、どうしても歌っている人だけに注目が集まりがちですが、Gacharic Spinは全員に目が行くくらい全員の個性が強いので、見る人によってはウザいと感じるかもしれませんけど、逆にそれは生かしていくべきだと思いました。
はなさん:好き嫌いがハッキリ分かれるバンドだと思いますけど、好きな人はとことん好きだと言ってくれますね。
TOMO‐ZOさん:嫌い=見てくれている。つまり、気になってくれていることだと思います!
オレオレオナさん:自分たちで言うのもアレですけど、食わず嫌いすると、もったいないバンドですよ。特にアタシ!! けっこういい味出します(笑い)。
−−最近はガールズバンドが増えていますが、その中でも異彩を放っていますね。
KOGAさん:そもそも私たちは、バンドという枠からさえもはみ出していこうというスタンスです。もちろんPRINCESS PRINCESSさんやSHOW‐YAさんみたいに名前を残したいけど、とはいえこういうバンドスタイルだし、これは私たちにしかないものなので。Gacharic Spinという枠ができるくらい個性を磨きたいと思っています!
−−そんなGacharic Spinの最新シングル「赤裸ライアー/溶けないCANDY」ですが、まず「赤裸ライアー」は、アツくてパワフルな楽曲で、演奏テクニックもすごいですね。
はなさん:ありがとうございます。メンバー個々の見せ場を作りたいと思って、こういう曲になりました。楽器をやっている人が、思わずコピーしたくなるようなアレンジを常に意識しています。
TOMO‐ZOさん:私たちの曲をコピーして、YouTubeにあげてくれている人もたくさんいるんです。
KOGAさん:私たちは、セミナーを開いたり専門学校で特別講師として教えたりしているので、コピーが難しいときは、ぜひそこに来てください(笑い)。
1号まいさん:振り付けは、歌舞伎の獅子のかつらをかぶって、ヘドバン(ヘッドバンキング)みたいに回すところがあって、インパクトありますよ。
2号ありささん:実は、かつらや小道具はすべて手作りなんです。
1号まいさん:加入したばかりのときは、「えっ! 段ボールで作るんですか?」って、引きましたけど(笑い)。今では、自分たちから「これ使えそうですよ!」って探すようになって。
KOGAさん:発泡スチロールを見ると、みんなちょっと興奮します(笑い)!
−−もう1曲の「溶けないCANDY」は、1号まいさんと2号ありささんによる、ガチャガチャダンサーズが歌う可愛らしいアイドルソングですね。
1号まいさん:アニメ「テンカイナイト」のエンディングテーマで、ポップな曲です。Gacharic Spinのカッコ良さとは一転、ガチャガチャダンサーズの可愛さが詰まった曲です。
−−今回は、楽器陣の4人(KOGAさん、はなさん、TOMO-ZOさん、オレオさん)とガチャガチャダンサーズの勝負になっているそうですね。
KOGAさん:初回限定盤が、楽器陣がメインでジャケットに写ったType−Aと、ガチャガチャダンサーズがメインのType−Bの2種類があって、どちらのほうが売れるかという勝負です。ダンサーズが勝ったら、2人が単体でシングルをリリースできるんです。
2号ありささん:なので、何がなんでも勝ちたいんです!
1号まいさん:どのみち、私たちが勝ちますけどね。若さの差で(笑い)!
KOGAさん:おい!
TOMO‐ZOさん:でも、それはそれで面白いですよ。楽器チームが負けたら、オレオが「溶けるCANDY」という曲を“実費”で出すことになっているので。結果的にダンサーズのシングルと、オレオのシングルが出るので、ファンにはお得なことばかりなんです!
オレオさん:実費というのが、私だけ罰ゲームみたいなんですけど(苦笑)!
−−対決の行方も気になりますが。3月~4月にツアーを行い、そのファイナルとして、5月3日に渋谷公会堂でワンマン公演をやるそうですね。
KOGAさん:こういう見た目でダンサーがいるなんて、どういうバンドだろう?と思うかもしれませんが、熱いロックが好きなバンドファンの方にも響くものがあると思うし、ダンサーズがいることによって、ショーとしても楽しんでもらえるステージになっています。そもそもダンサーズが入る前は、ニューハーフかマジシャンを入れようかと言っていたくらいなので(笑い)。オレオが最初に言った通り、食わず嫌いせずたくさんの人に見ていただきたいです。ツアーではシングルの両曲を演奏しますし、ダンサーズのコーナーもあります。対決といえども同じバンドの仲間なので、渋谷公会堂でのワンマンに向けて、一緒に盛り上げていけたらと思っています。
TOMO‐ZOさん:いつも目標は世界征服とか言っているんですけど、一人じゃ厳しくても、このメンバーがいれば絶対できると思うんです。渋公では、今までやってきたことをすべて詰め込んだ、見た人をびっくりさせるライブができるように頑張ります!
オレオさん:渋公は広いので、2階席のいちばん後ろの人にも私を見てもらえるように、心と体の幅をどんどん大きくしていきたいです。最近はぽっちゃりも人気と聞きますし(笑い)。あと、自分自身が楽しめるライブができたら最高ですね。
はなさん:昨年のZepp Diver Cityのときよりも、すごいライブを届ける所存です。この意気込みを感じ取っていただき、みんなで渋谷公会堂を成功させましょう!
まいさん:もともと全力ですけど、もっともっと自分を磨いて、渋谷公会堂でここまで成長したんだ!という、成果を見てもらいたいです!
ありささん:バンゴンドンゴンボ~ン!みたいな(笑い)。いつものステージも盛り盛りですけど、それを超える驚きと喜びを感じてもらえるようなステージにします!
−−ちなみに、渋谷公会堂の先の目標はありますか?
KOGAさん:最近は、やっぱり武道館やりたいねって話が出るようになりました。前は、あまりに遠すぎて、言うのも恥ずかしいくらいだったんですけど、最近やっと口に出せるようになってきました。今はまだまだだけど、このままやっていけば、いつかはたどり着けるんじゃないかって。そのために、まずは渋公を成功させます。過去最高に不安な気持ちもありますけど、バンドの今後を左右する大切なステージになります。ライブハウスよりも足を運びやすいと思いますので、少しでも気になったら来てくださいね。
<プロフィル>
FチョッパーKOGAさん(ベース)、はなさん(ボーカル&ドラム)、TOMO‐ZOさん(ギター)、オレオレオナさん(ボーカル&キーボード)、1号まいさん(パフォーマー)、2号ありささん(パフォーマー)の6人組。2009年に結成、年間100本以上のライブをこなし、インディーズ活動を経て、昨年、アルバム「ガチャっとBEST<2010−2014>」でメジャーデビュー。演奏テクニックはズバ抜けて高く、教則DVDを出すほど。AKB48のシングル「GIVE ME FIVE!」で演奏、パフォーマンス指導も行っている。これまで国内だけでなく、米国や韓国、中国、フランスでもライブを行っている。4月29日に東京・ 日比谷野外音楽堂で開催される「SHOW−YA PRODUCE『NAONのYAON 2015』」などに出演。5月3日に東京・渋谷公会堂でツアーファイナルを開催予定。
(インタビュー・文・撮影/榑林史章)
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