柊木りお:ネットアイドルが念願のメジャーデビュー「ソロ歌手の頂点に立ちたい!」

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 750日以上連続でニコニコ生放送やツイキャスなどのインターネット放送を自身で毎日行っているネットアイドルとして活動すると同時に、リアル(現実)でも積極的にライブ活動を展開するアーティストとして注目を集める柊木(ひいらぎ)りおさんが、4月1日にシングル「キマグレ I love you ~ワタシを見つけて~」でメジャーデビューする。柊木さんとはいったいどんなアイドルなのか? 本人に直撃し“正体”に迫った。

ウナギノボリ

 −−ニコ生、ツイキャスなどで、2年以上、毎日、ご自宅などから生放送番組を配信しているそうですが。

 (生放送は)もはや生活の一部です。日記みたいなもので、やらないと寝られないですね。さすがに毎日ばっちりメークでというわけにもいかなくて、お休みの日にスッピンで配信することもありますが、逆にそういうのが、みなさんうれしいみたいです。私の生活実態をさらけ出しているみたいな感じです(笑い)。

 −−インフルエンザにかかったときも、声だけで配信したとか。

 声は元気だったんですけど、顔は見るからに体調悪そうだったので、変に心配させるのもよくないと思って。でも、見てくれるみなさんの「大丈夫?」とか「早く元気になってね」などの声には、とても励まされました。配信のときは、直前までどんなに眠くても、始まると眠気が吹っ飛びます。スイッチが入る感じです。役者の方が舞台に上がるとスイッチが入るみたいに、私にとってはインターネットが舞台みたいな(笑い)。

 −−こういう活動をやるきっかけは?

 私はアニメやアニソンが好きで、最初は声優さんになりたいと思っていたんです。同時に歌うことも好きで、水樹奈々さんやLiSAさんらに憧れていました。それで高校生のときに、同じ声を生かした仕事で、歌手になりたい!と思ったんです。

 高校では、友達とバンドを組んで、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の挿入歌「God Knows」やアニメ「けいおん!」のエンディングテーマ「Don’t Say “Lazy”」をスタジオで練習しました。でも、誰一人ライブ経験者がいなかったので、どうやったらライブをやれるのか分からなくて。結局一度も人前でやることなく、たった3カ月で解散しちゃいましたけど(笑い)。

 それで次に、東京でバイトしながら歌手を目指せるところはないかと探していたところ、秋葉原のライブアイドルカフェの広告を見つけて、歌って踊ってお金がもらえたら一石二鳥、これを逃す手はないぞ!と思って、そのお店を足がかりに活動を開始しました。生放送の配信は、もともとニコ生などでやっていたのですが、お店のお客さんから、家が遠方でなかなか来られないと言われたのがきっかけで、気がついたら毎日やるようになっていました。

 −−活動を初めて3年ちょっと。このたびシングル「キマグレ I love you~ワタシを見つけて~」で念願のメジャーデビューを果たすわけですが。

 やっとスタートラインに立てた感じです。最初は、狭い会議室くらいのイベントスペースで、お客さんが6人くらいしかいなくて。「ケチャ」というオタ芸があるのですが、超至近距離でファンの方が、私に向かって手をウワーって伸ばしてくるので、はじめはそれがもう怖くて。もともとアイドルを目指していたわけではなかったので、そういうオタ芸のこともまったく分からなかったんですね。でも何回かやるうちに、そういう愛情表現の方法なんだと分かって、それからはライブがどんどん楽しくなっていきました。

 −−昨年は、フランスで開催された「JAPAN EXPO 2014」や、VAMPS主催「HALLOWEEN PARTY 2014」などに出演するまでになりました。ライブステージは、今のご自分にとってどういう場所ですか?

 私が最も輝ける場所です。配信では決してできない、同じ空間でその場の熱気を共有することができます。私一人では輝くことはできませんが、みんなの応援が私を輝かせてくれていると思っています。私一人ではトークもすべりっぱなしですけど、みんながいてくれるからこそ、それも笑いに変わるんです。

 −−メジャーデビューシングル「キマグレ I love you~ワタシを見つけて~」は、2013年にリリースしたインディーズ1枚目のシングル曲の新録バージョンですが、どうしてこの曲をメジャーデビュー曲にしたんですか?

 「気まぐれI love you」は、当時1000枚限定だったので、ずっと売り切れ状態でプレミアが付いてしまっていて、3曲入り1500円だったものが、Amazonでは3万6千円、中古ショップでは8万円になってしまって(苦笑い)。それだけたくさんの皆さんが聴きたいと思ってくれているのだから、そのうち再販したいねと(スタッフと)話していたのですが、単に同じものを再販するのではなく、新しいバージョンで聴いてほしいと思って、今回こういう形でのリリースになりました。

 「気まぐれI love you」は、元のバージョンはバンドサウンドのロックナンバーだったのですが、今回は打ち込みも入れてデジタルロックな雰囲気になっています。カップリング曲の「視線の中だけI love U」も当時収録していた曲ですが、今回はピアノと歌だけのしっとりとしたバラードで収録しました。初めてのバラードなので、これもぜひ聴いてほしいですね。当時の音源を持っている方は、聴き比べてどれだけ私が成長したかをその耳で確かめてほしいです!

 −−歌声が、大人っぽくてパワフルですね。小柄な見た目のかわいらしさとのギャップがあると思いました。

 ありがとうございます。歌声は、よく大人っぽいと言っていただきますし、そういうギャップも自分の魅力の一つだろうと思っています。

 −−音楽シーンでは、ユニットやグループが多いですが、そんな中でどんな活動をしていきたいですか?

 ソロの頂点に立ちたいです! 私、負けず嫌いな性格なので、誰にも負けたくないです。よくネットで投票してもらうタイプの大会に出るんですけど、一番になれなかったときはギリギリするくらい悔しくて、夜も眠れないほどです。でも、その悔しさがバネになって、また次に向かえます。

 私の夢は、世界中の人に笑顔と幸せと高まりを届けることです。私が成長していく過程を見ていただいて、こんなやつでもこんなことがやれるんだって、ミラクルを感じてもらうこと。今後も数々のミラクルを起こすはずなので、期待していてください! それと、いつか東京ドームでライブもやりたいですね。そんな夢に向けて、一歩一歩近づきたくて、まずは全国6大都市でのワンマンライブを開催したいと思っています。

 −−そのためには課題があるんですよね?

 はい。メジャーデビューシングル「キマグレI love you」が、5000枚達成することです。まずは4月1日に上野恩賜公園野外ステージで、午前11時から午後8時まで4公演をやりますので、お花見がてら、ぜひ見に来てください。一緒に「高まりおりお!」しましょう!

 <プロフィル>

 ひいらぎ・りお 1994年12月20日生まれ、20歳。身長149センチ、バスト86センチ(Fカップ)。2011年からアイドルとして活動を開始し、数々のコンテストで受賞・入賞を果たし、ユニットやグループの活動をへて、13年1月、1枚目のシングル「キマグレI love you」をリリース。これまでに4枚のシングルをリリースし、4枚目のシングル「輪廻の恋」は、オリコンデイリーチャート3位にランクイン。昨年、フランスで開催した「JAPAN EXPO 2014」、VAMPS主催「HALLOWEEN PARTY 2014」などに出演、台湾で3度のライブを行った。4月1日に上野恩賜公園野外ステージ(東京都台東区)でメジャーデビュー記念フリーライブを開催、4月4日にZepp Tokyo(東京都江東区)でメジャー初のワンマンライブを開催する。

 (インタビュー・文・撮影:榑林史章)

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