注目映画紹介:「PERSONA3 THE MOVIE #3」新キャラも登場し物語は佳境へ

(C)ATLUS (C)SEGA/劇場版「ペルソナ3」製作委員会
1 / 29
(C)ATLUS (C)SEGA/劇場版「ペルソナ3」製作委員会

 人気ゲーム「ペルソナ3」を基にした劇場版アニメシリーズ「PERSONA3 THE MOVIE #3 Falling Down」(元永慶太郎監督)が4日に公開される。「ペルソナ3」は、2006年にプレイステーション2向けに発売されたロールプレイングゲームで、今作はゲーム本編のストーリーに沿った形でアニメ化された劇場版3作目。第3章では、主人公らと異形の怪物「シャドウ」との戦いも終わりに近づく中、謎の転入生が現れ、新たなる局面を迎えるなど、息もつかせぬドラマチックな展開が繰り広げられる。

ウナギノボリ

 季節は秋となり、一日と一日の間に存在し街が動きを止める「影時間」を終わらせるため、結城理(声・石田彰さん)ら特別課外活動部は特殊能力「ペルソナ」を駆使して異形の怪物「シャドウ」と死闘を重ねていた。ある者は仲間や家族の死に向き合い、ある者は守るべき大事なものに気づき、またある者は自分たちのこれまでの戦いに意味があるのかと葛藤する日々。シャドウとの戦いも終盤を迎えつつある中、理の前に謎の転校生・望月綾時が現れる、再び運命の歯車は回り始め、それぞれのつながりを巡る戦いが始まる……というストーリー。

 2013年11月の第1章、14年6月の第2章と原作の雰囲気を取り入れた演出が好評を博していたが、最新作ではそのクールな世界観が受け継がれているのはもちろん、さらに高いクオリティーの表現に驚かされる。そして今作のメガホンをとった「刀語」や「デート・ア・ライブ」などを手掛けた元永監督は物語のうまさには定評がある人物。前作まで以上の怒濤(どとう)の展開と絶妙なストーリー構成で、一瞬にして物語世界へと引き込まれる。主人公らの葛藤や思惑など人間ドラマも深まりを見せ、新キャラクターにしてキーマンとなる望月綾時の登場が、新たなる展開を盛り上げる。戦いのクライマックスと真相へと迫りつつある中、物語の行く末に注目が集まる。新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

写真を見る全 29 枚

アニメ 最新記事