加藤ミリヤ:10周年ツアーファイナル生中継へ「満足度120%目指す」

加藤ミリヤさん
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加藤ミリヤさん

 昨年デビュー10周年を迎えた歌手の加藤ミリヤさんが、21日に横浜アリーナで開催する全国ツアーのファイナル公演の模様がWOWOWで生放送される。ライブの生中継は初めてで、「たくさんの人に見てもらう機会を得られたことはすごくうれしい」「満足度120%目指して頑張ってます」と語る加藤さんに、ライブの見どころやデビューから10年での変化、これからについて聞いた。

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 ◇アミューズメントパークのようなステージに

 全国ツアーはデビュー10周年を記念したもので、これまで同様に自らライブの演出も自身で手がけている。「応援してくれたファンのみんなへの愛と感謝を伝えるためのツアー。楽しんでもらうことが一番の恩返しだと思うので、ロビーから楽しいと思ってもらえるような空間を演出しています」と説明する。ライブの中身については「とにかく楽しんでもらえて、一緒に参加できる感じにと思っています」と明かす。

 生中継されるファイナルは「演出家を立てず、ずっと同じスタッフ、メンバーでやり続けているので、本当にその集大成みたいなところを見せたい。スタッフもすごくモチベーションが高いので、すべての要素が一つになってすごく楽しいアミューズメントパークのようなステージになっていると思う」と自信を見せる。当日にはさまざまなサプライズも用意するといい、「ミリヤの曲を断片的にしか知らないという人たちでも楽しんでもらえる内容にしたい。満足度120%目指して頑張ってます」と語る。

 ◇デビュー10周年「続けられたことに意味がある」

 16歳だった2004年、「Never let go / 夜空」でメジャーデビューを果たしてから10年を経て、「こんな時代に10年、音楽を続けられたことに意味がある」と語る加藤さん。「10年たって、自分よく頑張ったなっていうより、たくさんの人が自分に協力してくれた、周りのスタッフにありがとうっていう気持ちの方が強い。支えてくれた人たちがいなかったら自分は本当に何にもできなかった」と感謝の思いを語る。

 デビュー当時から変わったことは「いっぱいあります。今の方が全然頑張っている。デビューした時よりも、自分の生活だったり、人に対する接し方とか、感謝の気持ちをちゃんと伝えられるようにもなった。アーティスト個人としても誰よりも努力したいなとか、そういう意味では全然違う。すごく変わったと思う」と振り返る。

 ◇「女性に憧れられる存在でありたい」

 かつては「女子高生のカリスマ」と呼ばれ、現在もアーティストとしてはもちろん、ファッションアイコンとしてもカリスマ的な支持を集めているが、そういった注目度に対してのプレッシャーは「何にもない」とさらりと語る。「ただ、女性に憧れられる存在ではありたい。そのための努力はしたい。怠けた体じゃないとか、肌がきれいとか、(ファンは)女子なのでみんな厳しい。見てるから」と笑う。

 また、ライブ後の打ち上げなどには「絶対に行かない」と自らにルールを課している。「楽しいからしゃべっちゃって、のどをやっちゃうんですね。それをやめたら、本当に常に毎回、ライブをいいテンポでのどもつぶさずにできるようになった。自分の中のパフォーマンスアップの準備ができているというのは、大事ですね」とストイックな姿勢を明かす。

 ◇旅や本からも刺激 「本当に好きなのは村上春樹」

 自身のブランドのデザイナーをはじめ、小説家としても成功を収めるなどマルチに活躍している加藤さん。「私は旅が好きで、いろんな国に行くんですけど、スペインで(ガウディーが手がけた)サグラダファミリアとかグエル公園を見に行ったりして、その影響がセットに出ているといわれたことがある」と明かし、「旅に行くと必ずその土地のクラブに行くんです。あのとき行ったブラジルの盛り上がり感を出したいなとか、そういうのは結構ライブに影響してますね」と語る。

 本や映画からも刺激を受けているといい、作家では「本当に好きなのは村上春樹(さんの作品)。全部好きなんですよね。言葉、口調もすべて含めて。読み終わった後に“春樹語”になってる自分がいる、みたいな感覚(笑い)。ああいう、ちょっとした生きづらさとか、傷ついた人と傷つきやすい人の表現がすごく好き」と明かす。

 「あとは中山(可穂))先生。レズビアンを公言していて、内容も同性愛で、そういう生きづらさを感じて生きている人の表現ってやっぱりすごいストイックだし、すごく好きです」。そういった本からは「逃げない、逃げるなよ、みたいなことをすごく教わっている。逃げ道がいっぱいできちゃう時に、ぐっと自分の手綱を締めてもらうみたいな感じですね」と明かした。

 そんな加藤さんが目指すところは? 「ライブを何よりも大切にしているので、やっぱり続けたい。マドンナとかを見ると、すごいなと思うし、ちゃんとうまく年齢とも付き合いつつ、ベストなパフォーマンスができるようにしてるし、やっぱり自分の年齢とともに成長していきながらの表現って絶対にある。それをやっていければベスト。パフォーマンスをし続けたい」と前向きに語った。

 「生中継!加藤ミリヤ10th Anniversary “A MUSE” Tour 2015」は21日午後6時からWOWOWライブで放送予定。

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