テレビ質問状:「伝説のカーエンジニア 64歳の挑戦」 SUBARU/STIチーム辰己英治総監督を追う

富士重工業のレースチーム「SUBARU/STI」の辰己英治総監督
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富士重工業のレースチーム「SUBARU/STI」の辰己英治総監督

 WOWOWは毎週土曜午後1時に「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、「ノンフィクションW」と「国際共同制作プロジェクト」の2番組を両輪に、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組を放送している。7月11日に放送される「ノンフィクションW 伝説のカーエンジニア 64歳の挑戦~密着!ニュルブルクリンク24時間レース~」のプロデューサーを務めたWOWOWの制作局スポーツ部の加賀爪充穂子さんに、番組の魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 --番組の概要と魅力は?

 スバルの車両開発において次々と人気車・モデルを輩出した後、モータースポーツの世界に転身し、そこでも成功を収めたカーエンジニアの辰己英治さんが、特別な思いを抱いているドイツ開催の24時間耐久レースに参戦する舞台裏に密着したドキュメンタリーです。クラス優勝から遠ざかっているチーム「SUBARU/STI」が勝利を奪還できるのか、また64歳になった辰己総監督のもう一つの課題、自身の技術、ノウハウ、クルマ作りの哲学の継承は果たせるのかを追っていきます。

 --今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 日本の自動車産業は世界市場を相手に、商品を開発し販売していますが、その一般市場でのクルマの開発で大きな成果を上げ、モータースポーツのチームを率いて活躍されている個性的な方がいる、と知ったのが最初のきっかけです。モータースポーツチームの監督としては、エンジニア出身という異色の経歴を持つ辰己さんは、レース界でも知らない人はいない存在ですが、知れば知るほど、そのバックグラウンドも、車両開発における独自の視点が面白く、すっかり心を奪われてしまいました。

 --制作中、一番に心掛けたことは?

 車両開発とモータースポーツ界の両方で成功した辰己さんは、どういう人物なのか、なぜそれほどの結果を生み出すことができたのかを感じてもらえたら、と思います。あえて私自身の感想や推測はここでは言いません。そこは番組を見ていただければ、と思います。

 --番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 辰己さんという方は、人生経験も豊富。クルマやレースに対する知識や洞察力も抜きん出ている上、話が面白かったところが逆に大変でした。さまざまなことを話してくださるのですが、番組の主旨とはずれることも楽しく面白いため、ついつい聞いてしまって、あとで整理をするのが大変でした!

 また、本番前に悪いニュースが入ってきて、番組が制作できなくなるかも、という思いがよぎったこともありました。そのエピソードは番組でも紹介しておりますが、一時はかなり心配しました……。

 --番組の見どころを教えてください。

 今回の舞台となるニュルブルクリンク24時間レースは、世界のトップメーカーが自社の商品の良さを証明するために競う場所。そこで世界を相手に、辰己総監督とSUBARU/STIチームが、準備からゴールまで奮闘する姿をぜひ見てほしいです。

 --視聴者へ一言お願いします。

 クルマに興味がない方でも楽しんでもらえるよう番組に仕上げました。私自身、モータースポーツファンとは言い難いので、そこはかなり自信があります。ぜひご覧ください。

 なお、SUBARU/STIのチームには、毎年6人のディーラーメカニックが参加します。普段は全国各地の販売会社、ディーラーで車の整備に当たっているメカニックから選ばれた6人の活躍ぶりも紹介していますので、ここにもぜひ注目してください。

 WOWOW 制作局スポーツ部 プロデューサー 加賀爪充穂子

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