注目映画紹介:「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」 素顔と本音に迫る初ドキュメンタリー

「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」のワンシーン (C)2015「DOCUMENTARY of 乃木坂46」製作委員会
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「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」のワンシーン (C)2015「DOCUMENTARY of 乃木坂46」製作委員会

 アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーたちの素顔にスポットを当てた映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」(丸山健志監督)が10日に公開される。今作は、人気アイドルグループ「AKB48」の公式ライバルとして2011年8月に誕生した乃木坂46初のドキュメンタリー映画。オーディションやコンサートの舞台裏などグループの活動に密着した貴重な映像に加え、メンバーたちへのインタビューや母親たちが明かすエピソードなども交えて構成されている。環境の変化やプレッシャーを抱えつつもメンバーたちが成長していく姿は必見。母親によるコメント部分のナレーションを女優の西田尚美さんが担当している。

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 2011年8月に結成された乃木坂46は、定期的に開催しているミュージカルの配役をファン投票で決めたり、シングルごとにセンターを務めるメンバーが変わるなど、独自の環境の中で活動を行ってきた。AKB48の公式ライバルとして常に比較されながらも、ひたむきに努力を重ね、夢に向かって走り続けている彼女たちの素顔に迫っていく……という展開。

 乃木坂46として初のドキュメンタリー映画は、メンバーたちの語りもさることながら、母親目線で語られるナレーションが効果的で、メンバー本人にごく近い人物の視点が、彼女たちの物語に生々しさを与えている。映画の構成は、オーディションの模様や仕事の裏側などに密着したグループ全体の歴史と、白石麻衣さんや生駒里奈さんら個人にスポットを当てた2段構え。他のグループのドキュメンタリー映画とは異なり、仕事での姿を描きつつもプライベートな人間性にフィーチャーしている。そこからはグループに入るまでの悩みや活動に関する葛藤といった心情が赤裸々に描かれ、華やかな表舞台からは想像できない知られざる苦悩などが垣間見え興味深い。生駒さんのAKB48との兼任や衝撃だったスキャンダルにも触れるなど、激しい競争がある中でも同じプレッシャーを抱えて頑張り合うメンバーたちの友情には涙腺がくすぐられる。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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