新宿アニソンスコープ:Kalafinaの強力アルバムがダントツ “実力派”石川智晶も続く

Kalafinaのアルバム「far on the water」の通常盤ジャケット
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Kalafinaのアルバム「far on the water」の通常盤ジャケット

 タワーレコード新宿店のアニメ担当バイヤー・樋口翔さんが、アニソンの売れ筋や販売現場の生の声をお伝えする「新宿アニソンスコープ」。洋楽の聖地として知られるタワレコの中で、アニソンが充実し、巨大なPOPの展示やインストアライブを開くなど業界注目の新宿店の14~20日の1位は、女性3人組ボーカルユニット「Kalafina」のアルバム「far on the water」でした。

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 ◇先週の結果

 「far on the water」は、アニメ「アルドノア・ゼロ」のオープニングテーマ「heavenly blue」やアニメ「アルスラーン戦記」のエンディングテーマ「One Light」など強力なタイアップが付いたシングル曲を収録し、売り上げ的にはダントツでした。最近はテレビでも特番が組まれるなど、お茶の間にも名前が浸透してきて、新規のファンが増加傾向にあるのは分かっていましたが、ご年配の、50代くらいの方から問い合わせを受けたのは、ちょっと驚きでした。

 梶浦由記さんという優れたコンポーザー/プロデューサーが手がけていることもあってアーティスト性も高いですし、荘厳というかクラシカルな要素もある。あまりオタク臭を感じさせない点もファン層拡大の要因になっているかもしれません。唯一無二の存在感もありますし、実力通りの首位獲得といえるのではないでしょうか。

 2位には石川智晶さんのアルバム「物語の最初と最後はいらない」が入りました。音の傾向こそ異なれど、石川さんもKalafinaと同様に実力派と呼べるシンガー・ソングライターで、3位の宮野真守さんも含めると、今回のチャートは何気に音楽性もしっかりとしていて聴き応えのあるアルバムが上位を独占する形になりましたね。石川さんの話に戻すと、Kalafinaが「動」なら石川さんは「静」、Kalafinaが「シネマティック(映画的)」なら石川さんは「文学的」とそれぞれの個性が感じられて面白い。ぜひ聴き比べていただければと思います。

 ◇今週の動向

 発売こそ先週になりますが劇場版アニメ「心が叫びたがってるんだ。」のサントラ盤が改めて上位に入ってきそうです。人気アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(あの花)のスタッフが手がけたことで話題で、音楽は3人組バンド「クラムボン」のミトさんが担当。映画の公開に合わせて当店ではサントラ盤がロングセールスの兆しを見せており、チャートでどこまで食い込むか、非常に興味がありますね。

 ◇タワーレコード新宿店アニソンコーナーランキング

1位 「far on the water」 Kalafina アルバム

2位 「物語の最初と最後はいらない」 石川智晶 アルバム

3位 「FRONTIER」 宮野真守 アルバム

4位 「Candy Color Pop」 寿美菜子 シングル

5位 「BLUE DESTINY」 Trident アルバム

6位 「心が叫びたがってるんだ。 オリジナルサウンドトラック」 OST アルバム

7位 「Trigger」 ZHIEND シングル

8位 「『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 オリジナルサウンドトラック完全版」 甲田雅人 アルバム

9位 「Bravely you/灼け落ちない翼」 Lia/多田葵 シングル

10位 「PARABLEPSIA」 川田まみ アルバム

※左から順に、タイトル、アーティスト

 ◇プロフィル

 樋口翔 タワーレコード新宿店7階(邦楽・販売促進)アニメ担当バイヤー。2014年に町田店から異動。

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